幼い頃に父の事業が失敗、貧しい幼少期を過ごしながら、本人は吃音症や喘息などの病気も抱えていたジョー・バイデンさん。友人に恵まれた学生生活を送りながら、大学卒業後は弁護士の資格を取得。その1年後には政治家になるなど、順風満帆なキャリアを積みながらも…。最初の妻は交通事故でこの世を去るなどの試練も経験して来ました。

そんな彼が一体どんな学校に通い、どんな学生生活を送っていたのか？出身校や学歴、同級生は一体誰だったのかなどをまとめてみました！

ジョセフ・ロビネット・バイデン・ジュニア（Joseph Robinette Biden, Jr.）さんは、アメリカのペンシルベニア州スクラントンという場所で、父のジョセフ・バイデン・シニアと母のキャスリーンの4人兄弟の長男としてこの世に誕生しました。

バイデンさんの父は裕福な家庭で育ちましたが、バイデンさんが誕生した後は生活が一変。事業に失敗し、母方の祖父母の家でお世話になるという、いわばお荷物一家として暮らしていたのです。

貧しかったジョー・バイデンさん一家は祖父母の家でお世話になっていましたが、1950年代のアメリカは経済が低迷し、祖父母の仕事まで生活が立ち行かない程になってしまいました。

ジョー・バイデンさん家族はデラウェア州ニューキャッスル郡のウィルミントンに引っ越し、父は冷暖房用ボイラーの清掃員として働き始めます。

この時、ジョー・バイデンさんが入学したのが、Archmere Academy（アーチミアアカデミー）。ここは私立のカトリック大学の予備校で小学生～高校生までの約500人の生徒が在籍しする共学でした。

●タイププライベート、男女共学
●モットーPietate et Scientia（信仰と知識）
●宗教的所属カトリックローマン
●宗派ノルバティーン
●設立1932年（88年前）
●クラスの平均人数15
●授業料約28,000ドル
●ウェブサイトwww .archmereacademy .com

在学中のバイデンさんは、アメリカンフットボール部と野球部に所属しました。中でも活躍したのがアメリカンフットボールでした。ハーフバック（ランニングバックの一種）やワイドレシーバーのポジションだったジョー・バイデンさんは、弱小だったチームを一から立て直します。

最終学年の時には、シーズン無敗を達成！！強豪チームと呼ばれるようになりました。

ジョー・バイデンさんが積極的で粘り強い性格になったのはアメリカンフットボールの経験が影響しているのではないでしょうか…！！

4人兄弟の長男としてこの世に誕生したジョー・バイデンさん。↑の画像の通り、かなりのイケメンだったこともあり、学校ではアメリカンフットボールの選手ということで、相当モテて目立っていたのではないかと思いましたが…。

学生時代は平凡で目立たない生徒だったんだそうです。しかし役を与えられればリーダーシップを発揮していたとのこと。素質はあったかもしれませんが、学生時代はがんがん行くタイプではなかったようです。

●モットー　　　　Scientia Sol Mentis Est（知識は心の光）
●タイプ　　　　　プライベート/パブリック
●設立　　　　　　1833年
●学生　　　　　　24,120（2018年秋）
●学部生　　　　　18,221（2018年秋）
●大学院生　　　　4,164（2018年秋）
●ほかの生徒　　　1,735（2018年秋）

1961年にアーキメア・アカデミーを卒業したジョー・バイデンさんはニューアークにあるデラウェア大学に進学しました。専攻は歴史学と政治学でした。

ジョー・バイデンさんはここでもアメリカンフットボールチームに所属します。デラウェア大のアメリカンフットボールチーム、デラウェア・ファイティンブルー・ヘンズの一員になります。

新入生の頃から経験を生かしてハーフバックとして活躍していましたが、大学3年生時、恋人と過ごす時間をもっと確保するために、レギュラーの座を明け渡してしまいました。

在学中、恋人がいたり、友人も多かったジョー・バイデンさんは、勉強よりも遊ぶことに一生懸命だったそうで、成績はあまりいい方ではありませんでした。

成績は688人中506番目、専攻していた歴史学と政治学では、ギリギリセーフで学士号を取得しました。

当時の友人の話によると、普段あまり勉強しなかったジョー・バイデンさんですが、テスト前になると詰め込み型で猛勉強していたんだとか！！

その時の集中力と学習する才能には驚かされていたそうです。

●モットー　　Knowledge crowns those who seek her
●種別私立
●設立年1870年3月24日
●所在地アメリカ合衆国ニューヨーク州シラキュース
●公式サイトwww.syr.edu

デラウエア大学を卒業したジョー・バイデンさんは弁護士になるために、シラキューズ大学のロースクールに進学しました。日本では多くの人が大学は一つしか通わないことが多いかと思いますが、アメリカは奨学金制度などが充実しているためか？複数通うことになっても普通のようですね。

ジョー・バイデンさんがシラキューズ大学の1年生だった時、15ページあった法律評論誌の記事の内の5ページもの内容を盗用したとして、学校から処分されたことがありました。

幸いにも私は教授から添削して頂き、書き直すチャンスを頂いたので、問題になることはありませんでした。ジョー・バイデンさんも、それくらい軽い気持ちだったのではないでしょうか…。

ジョー・バイデンさんはロースクール時代の1966年、最初の嫁となるネイリア・ハンターさんと結婚しました。ボー・バイデン、ロバート・バイデン、ナオミ・バイデンの2男1女が誕生しています。

ジョー・バイデンさんは幼い頃から言葉が円滑に話せない吃音症に悩まされていました。吃音症が発症する原因は今も不明で、症状は大きく分けて3つあります。

ジョー・バイデンさんが吃音症を克服したのは20歳頃のこと。鏡の前で詩の朗読を続け徐々に直していったそうです。

ジョー・バイデンさんには他にも喘息の病歴があり、これらが原因でベトナム戦争中5回の招集に合いましたが、5回とも全て徴兵は免除されました。

ジョー・バイデンさんは1969年、弁護士になってまだすぐの頃、ニューキャッスル郡の郡議会議員に選ばれ、1970年～1972年まで同職を務めました。

3年間問題なく務めた功績が認められ、1972年には民主党から出馬。

ラッキーなことに対抗馬の共和党内で内輪揉めが起き、表が割れたことでジョー・バイデンさんにチャンスが巡って来ました。最後まで結果が分からない接戦となりましたが、結果、ジョー・バイデンさんの勝利。

連邦上院議員では5番目の若さでの当選となりました。

順風満帆な政治家人生を邁進していたジョー・バイデンさんでしたが…。悲劇は突然やって来ました。

上院議員に当選直後、1972年12月18日、妻のネイリアさんと3人のお子さんはクリスマスの買い物に出掛けましたが、奥様の運転していた車が交差点で追突されてしまいます。

ネイリア夫人とナオミちゃんが死亡。息子2人が瀕死の重傷を負いながらも生き残りました。

ジョー・バイデンさんは上院議員を辞職し、息子たちの看病に当たりたいと申し出ましたが、説得され続ける道を選択。

しばらくの間、ジョー・バイデンさんは息子の看病のために片道1時間掛けて自宅とワシントンＤＣを行き来していたそうです。

1977年、事故から5年後、ジョー・バイデンさんはジル・トレイシー・ジェイコブスさん（↑の画像の女性）と再婚し、1女（アシュリーちゃん）を設けます。

その後は順調に政治家としてもキャリアを積んでいましたが…。1988年2月、45歳だった時、首の痛みを訴え病院で検査を受けると、脳動脈瘤が破裂したことが判明します。

一時は危篤状態となり、5月に再手術。賢明なリハビリで驚異の復活を遂げています。ジョー・バイデンさんは2度目の手術後、たった7ヶ月で仕事に復帰しました。

政治家として在職36年を迎えたジョー・バイデンさんは次第に民主党員として大統領になる意欲を見せ始めました。それまでの安定した功績を考えれば、彼を推薦する人は星の数程いました。

2004年初めての大統領選への出馬かと囁かれましたが断念。

2008年に大統領選に出馬するも、最後はバラク・オバマさんが、ヒラリー・クリントンさんを破り大統領に選ばれます。

この時、ジョー・バイデンさんはバラク・オバマさんの指名で副大統領に任命されました。

2012年12月14日、アメリカ合衆国コネチカット州ニュータウンのサンディフック小学校で、事件当時20歳だった犯人のアダム・ランザ（↑の画像の男性）が、小学校の児童20人を含む26人を銃で乱射。その後、犯人も自殺するという大変残酷な事件が起きました。

犯人は自宅で元教師だった母親を殺害した後、銃乱射事件を起こしたと見られています。

亡くなった方、26人の内訳は、大人の女性が6人、女の子が12人、男の子が8人だったそうです。

ジョー・バイデンさんはこの事件を受けて、銃規制を強化する特別チームを発足。そのトップとして活動していました。

ジョー・バイデンさんはアイルランド系移民の子孫ですが、黒人差別問題に対しては↑の画像でもそのお気持ちが伝わってくる通り、断固として反対する立場を取っています。

彼は一貫して弱い人の立場に立ち、アメリカ国民全員に国民健康保険が行き渡るようにオバマ元大統領と一緒に尽力して来ました。

ここまでは完璧な政治家にも見えるジョー・バイデンさんなのですが…。

2019年には7名の女性からセクハラ問題で告発されています。過剰な女性への接触は以前から問題に上がっていたんだそうです。

幼い頃に貧乏を経験し、学生時代はスポーツに没頭。大学を卒業して間もなく政治の世界に入り、以降、人生のほとんどを政治家として過ごしてきた経緯は、菅義偉さんと被るところがたくさんあるように感じます。

77歳を過ぎて政治家としての集大成に入った彼が今後どんな行動に出て世界を変えてくれるのか、多いに期待してもいいのではないでしょうか！