2009年に部員2名が恐喝事件を起こし廃部になった活動を俳優の赤井英和が復活させたエピソードがある事で有名な近畿大学ボクシング部ですが、この近大ボクシング部の監督が女子選手に悪質なセクハラをしていたとして日本ボクシング連盟から除名される方針となりました。

ネット上ではこの監督の名前や顔画像が早速拡散されており、女子選手に対しセクハラだけでなくパワハラまで行っていたことが分かっています。

近畿大学ボクシング部は、これまで全日本大学ボクシング王座決定戦にて10回の優勝経験を誇る強豪ボクシング部です。
しかし、この近大ボクシング部は2009年にボクシング部の部員2名が恐喝事件を起こしたことで一度は廃部処分に課されていました。

その後俳優の赤井英和らの活躍によって近大ボクシング部は再度復活を遂げていたのですが、2017年に部員の次は監督が女子選手に悪質なセクハラを行う不祥事を起こし、2度目の廃部危機にさらされています。

このセクハラが明らかになったのは被害に遭った女子選手が証拠としてセクハラ音声を録音し、それを母親に相談したのがきっかけ。
録音された音声には一人の女子選手に対して近大ボクシング部の監督が日常的に性行為を要求する音声が記録されていたのだそう。

証拠の録音音声が決め手となり、2017年6月29日から大学に自宅待機を命じられている近大ボクシング部の監督ですが、この事件を受け日本ボクシング連盟はこの監督の懲戒処分を決定しており、除名がほぼ確定している状態なのだそう。

これに対して近畿大学側は事実関係を確認中だとコメントしており、大学側の対応の遅さが指摘されているようです。

鈴木康弘の来歴を参照してみたところ、彼が近畿大学ボクシング部の監督に就任したのは2016年の4月1日であった事が判明しました。
なんと就任後約1年ほどで今回のセクハラ事件を起こしたことになりますね。

今回はたまたま証拠音声が録音されたためセクハラが明るみに出ましたが、もしかしたら去年の卒業生も被害に遭っていたかもしれません。

さらに、鈴木康弘は2012年に男子ボクシングウェルター級の日本代表としてロンドンオリンピックに出場していた元オリンピック選手である事も判明しています。
この時の鈴木康弘は1回戦を判定勝ちで勝ち抜けたようですが、残念ながら2回戦でこの大会で金メダルを獲得したカザフスタンのセリク・サピエフと対戦し、判定負けを喫しています。

2012年に行われたインタビューにて、鈴木康弘はボクシングを始めたキッカケを小学4年生の時に行われたイジメ被害と語っています。
同級生グループから殴る蹴るのいじめを受け、強くなりたいとボクシングジムに通い始めた鈴木康弘はいじめられる側の悲しさを身をもって知っていたはずですが…。

女子選手へ日常的に性行為を要求していた鈴木康弘は、要求を断られるとその腹いせに女子選手に対してパワハラまで働いており、暴言や練習内容の報復変更などを行っていたそうでした。

今回のセクハラ事件で日本ボクシング連盟は即座に鈴木康弘の懲戒処分を決定し、連盟として最も重い処罰である除名処分をとる方針を見せています。
しかし、それに対して近畿大学側は未だに鈴木康弘を自宅待機処分としているだけで、連盟と比較した対応の遅さが指摘されているようです。

証拠がある以上冤罪の可能性は低いと思われますので大学側にも厳正な処分を期待したいところですね。