近畿電鉄・河内小阪駅で起きた人身事故の影響で電車の遅延が発生してしまった東花園駅。

遅延が発生した事に怒った乗車客たちが東花園駅の車掌に理不尽なクレームを連発したところ、クレームの嵐を浴びた車掌さんがホームから線路に飛び降りて駅構内から逃走してしまいました。

この事件を受け、遅延が発生し飛び降りが起きる直前の状況があまりに悲惨過ぎると駅の車掌さんに同情の声が集まっています。

車掌の飛び降り事件が起こるキッカケとなった人身事故が起きたのは9月21日の午前中。
東花園駅の前の駅である河内小阪駅で70代の女性が電車に飛び込んでしまい、自殺の遺体処理などの為に電車が一時運行停止となりました。

人身事故の影響を受けダイヤに乱れが発生してしまった東花園駅。

構内放送や電光掲示板でそれを知った乗車客の一部がこの情報に怒り狂ってしまい、ホームにいた車掌を取り囲んでクレームを連発していたところ車掌さんが突然大声を上げて線路の中へ飛び込んでしまったんだとか。

車掌さんが線路に飛び込んだ直後の駅構内は警告音のブザーが鳴り響いており、駅にいた赤ちゃんがあまりの騒ぎに泣き出してしまうほどの喧噪だったそう。

画像は車掌さんが線路に飛び降りた直後の東花園駅。
車掌さんは飛び降りる直前身につけていた制服や業務品など様々な物を投げ捨てており、線路中に車掌さんの所持品が散らばる大惨事となっていました。

制服の他に車掌さんの名札や制帽、ネクタイやシャツまで脱ぎ捨ててあったんだとか。
シャツは脱ぎ捨てる途中でビリビリに破られており、力一杯脱ぎ捨てられた事が良く分かる状態になっていたんだそうです。

車掌さんは持っていた物を全て線路上に投げ捨ててホームから飛び降りた後、大声を上げて線路の上を全力で駆け抜けてったんだそう。
しかし、線路は見ての通り枕木によるデコボコが多く線路際の石のせいで決して走りやすい環境ではありません。

この現場を目撃した方曰く、
「線路とか石とかのデコボコした地形に、ふらふらしながらも、全力で必死に走っていく感じ」で走っていたとのことでした。

Twitterでアップされたとび降り直後の駅の様子。
けたたましく警告音のブザーが鳴り響いています。

飛び降りを起こした車掌さんの名前は公表されていませんが、
報道や目撃情報によると件の車掌さんは
・26歳の若い男性
・身長は175cmほど
・色白で細身。高めの声
である事までが分かっています。

テレビでは一切報じられていませんが、目撃者の人達は車掌さんが線路に飛び降りる直前の状況はかなり悲惨なものであったと語っています。

まず、遅延に怒った乗車客のクレームはかなり理不尽で凶暴なものでした。
目撃者の話によると遅延に怒って駅員に詰め寄ったのは中年男性の集団であり、車掌さんを取り囲んで
「どないやねんボケカス！」「駅員辞めろ！」「ふざけんなコラ！」
など罵声に近いクレームを浴びせていたんだそうです。

さらに、そのクレームを受けている車掌さんを周りから見ている野次馬の目はかなり冷たいものであり、車掌さんの甲高い声に爆笑しながら動画の撮影を始めるなど周りに味方が誰一人いない状態だったんだとか。

クレームを出していた中年男性達だけではなく周りの野次馬もかなりたちの悪い集団だったようですね。

嘲笑われながら罵声を浴び、線路に飛び降りて地上7.5mからの飛び降り自殺まで図った車掌さん。

この車掌さんは線路に降りる間際
「俺だって人間なんだよ！やってられるかこんなモン！！」
と叫び声を漏らしており、線路を走った後は
「もう死にたい、こんなの嫌や、死なせてくれ！！」
と絶叫しながら高架から飛び降りていったんだそうです。

今回の事件の後、近畿日本鉄道は利用者に対し「お客さまにご迷惑をおかけして、大変申し訳ない」とコメントしており、騒ぎを起こした車掌さんへの対応を協議しているようです。

人身事故は車掌さんや駅員さんのミスで起こるわけではなく、クレームを出したところで改善する事が不可能な災害です。
人身事故の被害者同士だとも言える駅側従業員に対しても考えが及ぶようになり、同様の騒ぎが再発しないようになって欲しいものですね。