JAグループ京都『京山』が食品偽装!?

JA京都所属の米卸売会社『株式会社 京山』が複数のブランド米の産地を偽装して販売していたことが発覚し、大きな話題となっています。
産地偽装をされていたブランド米に使われていた米は中国産の米であり、危険性があったのではないかと心配の声も上がっているようです。

『株式会社 京山(きょうざん)』とは

会社概要

JA京都の米の大半を精米・販売

JA京都の米の大半を精米・販売

『株式会社 京山』とは農協であるJA京都の米の大半を精米・販売する卸売会社であり、京都の米農家が生産したお米のほとんどを取り扱っていると言っても過言ではないかなり有力な会社です。

この会社の株式は8割もJA京都によって保有されていたため、企業方針のほとんどはJAグループ京都によって決められていたものと思われます。

インターネットでの通信販売も

インターネットでの通信販売も

『株式会社京山』はJA京都によって集められた米を精米した後、その米を飲食店等に販売したりインターネットなどを使って通信販売を行う事で利益を上げていたようです。
ほぼ直売でお米を買い付けられるという事で利用者は全国規模となっており、かなりの人数がこれまで京山からの米を口にしていました。

社長の名前は原田章

社長の名前は原田章

ちなみに、京山の代表取締役である原田章は京都の米の魅力を発信した人物だとして京都府から表彰された事もある人物です。
こういった実績のある人物が経営し、農協であるJAが運営に関わっている会社という事で販売されている米に対する信頼度も非常に高かったのですが…。

同位体研究所が京山の食品偽装を発見

週刊誌『週刊ダイヤモンド』の取材にて

ブランド米の“安定同位体比による産地判別”を実施

ブランド米の“安定同位体比による産地判別”を実施

週刊誌『週刊ダイヤモンド』がこの京山が販売している米を購入し、『同位体研究所』という研究所で“安定同位体比による産地判別”という検査を実施したところ、なんと複数のブランド米で食品産地偽装が行われていた事が発覚してしまいました。

“安定同位体比による産地判別”とは?

海外ではチーズやワインの産地判別に利用

海外ではチーズやワインの産地判別に利用

“安定同位体比による産地判別”とは…
海外ではチーズやワインの産地判別に使われている食品の生産地判別検査法。
同じ元素でもわずかに重さが違う“完全同位体”と呼ばれる物の構成比から食品の産地を判別できる。
行政検査や司法鑑定で利用される事もあり。

“安定同位体比による産地判別”の検査結果は?

複数ブランド米に食品偽装が発覚!

複数ブランド米に食品偽装が発覚!

画像は『同位体研究所』から出された検査結果の一部。
食品偽装が発覚した複数のブランド米の中でも酷い物では米の6割が安価な中国産米で占められており、他のブランド米でも明らかな食品産地偽装が発覚しているようでした。

食品偽装が発覚したブランド米の名前は?

JAグループ京都の3ブランド米に偽装が発覚!?

JA京都の京山が食品偽装していた米

JA京都の京山が食品偽装していた米

JA京都グループ『京山』による食品産地偽装が発覚したブランド米は『滋賀コシヒカリ』『京都丹後コシヒカリ』『魚沼産コシヒカリ』の3つ。
青いパッケージが特徴的な『滋賀コシヒカリ』の中国米混入率は全体の6割と非常に悪質なだけでなく、『魚沼産コシヒカリ』は国産米と判定された6粒も魚沼産でない他県産のものの可能性が高いと断定されています。

さらに、食品偽装が発覚された米の中で鮮度が「非常に良い」と判定された新米は0%~19.4%であり、産地だけでなく米の新鮮さについても疑問の残る検査結果となっていました。

農林水産省『米トレーサビリティ法』によると…

農林水産省『米トレーサビリティ法』によると…

農林水産省発布の“米トレーサビリティ法”による産地記載の決まりについて調べて見たところ、販売する米に『滋賀産』『魚沼産』といった記載をしたい場合、原材料に占める割合が多い順に記載しなければならない事になっているようです。

この基準に当てはめると、全体の6割が中国産の米となっていた『滋賀コシヒカリ』と4割の米が中国産で他の6割も魚沼産でなかった『魚沼産コシヒカリ』は明らかにこの法律に違反している形となります。

全体の3割が中国米であった『丹後コシヒカリ』も正しい記載だとブレンド米という表記になりそうです。

産地の記録の注意点

「国産」「○○国産」「○○県産」等と記録。
原材料に占める割合の多い順に記載。
産地が3か国以上ある場合には、上位2か国のみ記載し、その他の産地を「その他」と記載可。
飼料用、バイオエタノール原料用等、非食用のものについては、産地の記録は不要。

農林水産省HPより『米トレーサビリティ法』の産地記載について一部抜粋。

中国米混入ブランド米を食べたら危険?

食品産地偽装に危険性はあるの!?

2010年代から中国産米のカドミウム検出が社会問題に

2010年代から中国産米のカドミウム検出が社会問題に

今回の検査で『魚沼産コシヒカリ』などのブランド米に混入されていたことが発覚した中国米ですが、実は最近中国米はカドミウムという有害物質が検出された事で社会問題にまで発展しているすこし危険なイメージの米であり、あまり安全性が高い米とは言えません。

勿論その分中国米はコストが非常に安いため、不正に利益を得たい場合は混入するのにピッタリの米でしょうね。

イタイイタイ病の源『カドミウム』とは?

イタイイタイ病の源『カドミウム』とは?

中国産の米から検出された事のある“カドミウム”とは、イタイイタイ病の原因ともなった環境汚染が理由で発生する有害物質であり、強い発がん性のある物質としても知られています。

行政調査は入るのか?

最低で全体の6割と非常に大掛かりな産地偽装が行われており、過失で混ざった可能性は非常に低いと思われているブランド米の産地偽装。
京山側は今回の産地偽装疑惑について否定しているそうですが、実際に検査結果が出てしまった以上これから行政のチェックも入ってくるかもしれませんね。

口に入る物ですので信頼できる企業に流通をお願いしたいものです。

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*Putyu*

元栄養系大学生。得意科目はダイエット。
辛いものと猫が大好き