料理の幅を広げるスパイス・香辛料・ハーブまとめ!役割や効果・効能について簡単解説

古今東西あらゆうるところで活用されている香辛料やハーブ。

料理に使うことはもちろん医学的にも効果があるとされ、かつては貴重なものとして扱われてきました。

大航海時代には同量のコショウと金が同じ価格として取引されていたという話も残っています。

そんな香辛料もいまでは手軽に購入することができ、珍しいものもどんどん輸入されています。

料理の幅を広げてくれる香辛料やハーブの世界は奥深く、その種類は無数に存在します。

ここではそうしたスパイス・香辛料・ハーブをまとめてご紹介。

メジャーなものから特殊なものまで、効果やおすすめの活用法を見ていきたいと思います。

ぜひこちらを参考にスパイスの世界を体験してみてください。

世界各国に存在するスパイスの種類まとめ

ターメリック

別名はウコン、ハルディ

いわゆる肝臓に効くとされ、栄誉ドリンクにも使われているメジャー香辛料です。

カレーの着色スパイスとしてよく使われています。

消化作用や新陳代謝の活性をよくする働きがあるともいわれ、体質改善や皮膚病にも用いられます。

カルダモン

和名は小荳蒄(ショウズク)

原産はインド、スリランカ、マレー半島でチャイの香りづけによく使われます。

最も古いスパイスのひとつ。

ユーカリ油、樟脳、そしてレモン油の香りが入り混じったような樹脂系のさわやかで上品な香りがあり、「スパイスの女王(the queen of spices)」と呼ばれることもあります。

シナモン

生薬として用いられるときには桂皮(ケイヒ)と呼ばれるスパイス。

世界最古のスパイスともいわれ、紀元前4000年ごろからエジプトでミイラの防腐剤として使われ始めた。

香辛料としてのシナモン(シンナモンとも)は上記のシナモンの樹皮をはがし、乾燥させたもの。

独特の甘みと香り、そしてかすかな辛味がありカクテル、紅茶、コーヒー等の飲料やアップルパイ、シナモンロールなどの洋菓子の香り付けに使われます。

サフラン

別名は番紅花、ケサル。

西南アジア原産で、最初に栽培されたのがギリシアとされています。

めしべを乾燥させて、スパイス(香辛料)や生薬として用いられますが、収率が低いため高価です。

生薬としては鎮静、鎮痛、通経作用があり、婦人病(月経不順、子宮に関する症状)にも効果があるといわれています。

パエリアなどの料理に使われています。

アジョワン

別名はカロム、ロヴァージュ。

アジョワンは、分類上はクミンやキャラウェイに近い植物です。

しかし、味はハーブのタイムに近いと言われています。

化学的にもタイムに含まれるチモールという成分が、このアジョワンにも含まれています。

日本ではマイナーですがインドでは超メジャースパイスとして家庭料理に使われています。

ナツメグ

ニクズク科の常緑高木の一種。

またはその種子中の仁から作られる香辛料です。

ナッツメッグ・ナットメグとも呼ばれ、和名はニクズク。

独特の甘い香りがあり、挽き肉料理や魚料理の臭みを消すために用いられます。

日本や中国でも古くから健胃薬とされており、またインドでは消化を促し便通をよくし、美肌に効果があると考えられています。

フェヌグリーク

地中海地方原産で古くから中近東、アフリカ、インドで栽培されている香辛料。

種子はメープルシロップの様な香りと若干の苦味をもちます。

挽いて炒めるとカラメルに似た香りが出るスパイスです。

滋養強壮、栄養補給、食欲増進、解熱剤としても使われています。

フェンネル

和名はウイキョウ(茴香)、または、ショウウイキョウ(小茴香)です。

西洋料理では魚料理やピクルスの風味付けに用いられ、インドではカレー料理に使われています。

中国では五香粉の原料として用いられる万能型スパイスです。

パスティスなどヨーロッパ原産のお酒の香り付けにも使われています。

クローブ

原産地はインドネシアのモルッカ群島で、日本では漢名に従って丁子、丁字(ちょうじ)と呼ばれています。

香辛料として肉料理によく使われる。

また、他の香辛料とブレンドしてカレーなどに使用することが多い。

カルダモン、桂皮、ショウガなどと合わせてチャイの香り付けに使われることも。

肉塊にそのまま刺し、ローストして臭みを消す料理法にも用いられる汎用性の高いスパイス。

ショウガ

日本ではかなりメジャーな香辛料です。

また香辛料としてだけではなく食材としても食べられています。

生薬としても用いられ、発散、健胃、保温、解熱、消炎、鎮吐など多くの薬効があるとされる健康素材として様々な商品に使われています。

ニンニク

香辛料の代表格。

世界各国で料理に使われています。

料理に食欲をそそる香味を与えてくれます。

糖質の分解を促すアリシンも含み、疲労回復や体力増強に効果があり、滋養強壮の効果もあるといわれています。

タマネギ・オニオン

球根植物の一種で、野菜として分類されるが香味付けにもよく料理に用いられる。

強い辛味・香味がありますが、辛味は加熱するとなくなり甘みが出るのが特徴的です。

消化促進作用があり、便通改善・コレステロール抑制などの作用があります。

レッドペッパー

胡椒などの他の香辛料と同様、料理に辛みをつけるために使われます。

健胃薬、凍瘡・凍傷の治療、育毛など薬としても利用されています。

成分として含まれているカプサイシンは血行を促進し、身体を温める作用もあります。

ブラックペッパー

日本では胡椒(コショウ)の名前でお馴染みのメジャースパイス。

世界各国で栽培され、かつては金と同じだけの価値があったスパイスの王様的存在です。

成分に含まれるピペリンによる抗菌・防腐・防虫作用が知られています。

酵素活性作用があり、消化機能を刺激し便秘にも効果があります。

クミン

種子(クミン・シード)に強い芳香とほろ苦み、辛みがあり、香辛料として用いられています。

カレー粉にも配合され、カレーに特有の香りとわずかな辛味を与えます。

オランダのライデンにはライツェ・カース(Leidse kaas)と呼ばれる、クミンを練りこんで風味を付けたチーズもあります。

その他、各国でスープ、パン、ケーキ、ピクルス、ソーセージなどに用いられています。

料理に使えるおすすめの世界各国のハーブまとめ

ローリエ

別名は月桂樹、ベイリーフ。

さわやかな芳香があるので、料理の香り付けに使用されます。

煮込むと微かな苦味が出てきます。

生薬としては月桂葉とも呼ばれ芳香性の健胃薬として、煎液は神経痛やリウマチに使用されます。

煮込み料理の風味付けによく用いられるハーブの一種です。

コリアンダー

パクチーの名前でも知られる東南アジア原産のハーブ。

独特の香りと食感でそのまま料理に使われることもあるが、刻んでスープに入れて香り付けに使われることも。

葉にはカロチンやビタミンが豊富に含まれており、胃腸のはたらきを促し、新陳代謝を活性させる作用があります。

パセリ

日本では主に葉が料理の付け合わせや飾りとして使われていますが、他にもそのまま食用としたりブーケガルニなどにして香りづけに用いたりします。

におい消し、飲用など多種多様の形で利用されているハーブです。

バジル

ハーブとしては古くから日本にも浸透しているバジルはインド、熱帯アジア原産。

イタリア料理のジェノベーゼなどに用いられ、ほかにも幅広い活用がされています。

昔のインドでは葬儀の際に死者の横にバジルを供えることで、故人が黄泉の国へ無事にたどり着けると考えられていました。

それほど世界でもポピュラーなハーブといえます。

オレガノ

オレガノは使い方がとても単純で便利なハーブです。

肉料理に混ぜて使うことで臭み消しと油の旨味を引き立てる効果があります。

さらにトマトやチーズなどとも相性が良いので、ピザやパスタなどといったイタリアンを作る際には欠かせないハーブです。

消化促進、呼吸器系、歯痛や毒グモに噛まれた時の解毒薬、治療薬としても用いられていました。

ミント

爽快感がある香りが特徴的で食用・飲用さまざまなシーンで利用されているハーブです。

自宅栽培も簡単で家庭菜園でも人気のハーブのひとつ。

ちぎった葉っぱを使ったカクテル・モヒートは世界中で愛されているお酒です。

口臭予防にも効果があるとされています。

ローズマリー

生葉もしくは乾燥葉を香辛料、薬として利用されているハーブです。

ヨーロッパでは、教会、死者、生者を悪魔から守る神秘的な力を持つといわれ、また記憶や友情を意味する神聖なものとして扱われています。

ローストビーフや煮込み料理に使われるポピュラーなハーブのひとつ。

青魚の臭み消しにも効果的です。

タイム

日本では立麝香草(タチジャコウソウ)のことを指します。

古代エジプトではミイラを作成する際の防腐剤として使われていたとされ、またギリシャ人は入浴時や神殿で焚く香として使っていました。

料理では肉類、スープ、シチューの香り付けに使われる、フランス料理ではブーケガルニやエルブ・ド・プロヴァンスに欠かせない食材の1つとしてメジャーなハーブとされています。

山椒の葉

山椒(さんしょう)は古くはハジカミと呼ばれ、日本では古くから香り、辛味のスパイス、ハーブとして使われてきた歴史があります。

分類としては実がスパイス、葉がハーブです。

木の芽とも呼ばれ、和食の料理に添えられていることも多く一般的なハーブとして知名度は高い。

和食以外では中華料理などによく用いられています。

紫蘇

日本人には馴染みの深い紫蘇ですが、ヒマラヤやビルマなど中国中南部などが原産のハーブです。

古名はイヌエといいます。

ペリルアルデヒドに由来する特有の香りと辛味がある和風ハーブの代表格で、刺身や手巻き寿司、冷奴など料理の香味付けや魚の臭み消しなどに使われています。

まとめ

世界各国に存在するスパイスやハーブ。

その利用方法は様々で、薬用効果の高いものもあります。

古くは儀式的なものに使われることもあり、地域に根付いた植物として扱われていました。

料理の味わいに奥行きを与えてくれる食材ですので、ぜひご家庭でスパイス・ハーブを使ったアレンジに挑戦してみてください。

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