猫背になると、なんとなく疲れた印象や老けた印象を周りに与えてしまいます。

そして、単に見た目が悪くなるだけではなく、猫背に他にも弊害もあるのです。

今回は猫背の弊害とその解消法について見ていきたいと思います。

見た目の印象を低下させてしまう猫背ですが、なぜそのような姿勢になってしまうのでしょうか。デスクワークや筋力低下などいろいろなことが言われますが、結論から言うと骨盤が後傾することです。

骨盤の後傾とは文字通り骨盤が後ろに傾いてしまうことですが、骨盤が後傾するとバランスをとるために顔の位置が前へと移動します。それにともなって背中が曲がって猫背になってしまうのです。

冒頭でも述べたとおり、猫背は単に見た目が悪いだけではなく、体にとって弊害を招いてしまう可能性もあります。見た目以外にもどのような弊害が考えられるのかについて見ていきましょう。

猫背の姿勢で歩いていると、なんとなく疲れた印象を周りに与えてしまいます。本人にそのつもりはないのに「疲れてる？」と聞かれるようなら要注意です。

気落ちしたりしょんぼりしていることを「肩を落とす」といいますが、猫背の姿勢がまさにこれにあたります。事実かどうかはともかくとして、猫背になっていると周りからは落ち込んでいるように見られることもあります。

猫背の状態になると、頭の位置が肩よりも前に出て言ってしまいます。頭は重いですから、それを支える首から肩、そして背中へと筋肉が緊張してしまいます。

長時間のパソコン仕事など、デスクワークをしている人などに顕著なのがこういった症状です。ひどくなると頭痛に繋がることもあります。東洋医学では「肩こりは万病の元」と言ったりしますが、まさにその通りですね。

猫背の姿勢になると、背中の筋肉が固くなってしまいます。背中の筋肉が固くなると、呼吸が浅くなってしまうため、睡眠の質も低下してしまいます。

猫背の姿勢を誘因するのは骨盤の後傾ですが、そのような姿勢を続けていると腰にも負担がかかるため、腰痛にもつながってしまいます。

それでは、猫背を改善するため、自宅で簡単にできるストレッチについてご紹介します。寝る前などにぜひ取り組んでみてくださいね。

猫背になっていると、肩甲骨の位置が前にスライドしてしまいます。いわゆる巻き肩などと言われる状態ですが、仰向けに寝てバンザイすることで肩甲骨のストレッチングを行い、巻き肩を改善していきます。

動画では両膝を曲げてお尻の下に畳み込むストレッチも同時におこなっていますが、このストレッチをすることによって、骨盤のバランス調整にもつながるので、出来る人は一緒にやってみてください。

まず、バスタオルを用意します。最初に縦に半分、もう一度半分に折ります。その次に横に半分、さらにもう一度横に半分に折ります。これで長方形の形になったと思います。

そしたらベッドや布団、ヨガマットなどの上にあおむけになります。そして、先ほどの長方形のバスタオルを横向きにして、ベルトラインの下に置いてその上に仰向けになります。

このストレッチは、猫背の原因となる骨盤の後傾を改善するストレッチです。一つだけ注意があるのですが、そのまま寝ないようにしてください。ストレッチもやりすぎると却って逆効果になることもあります。

猫背のストレッチと言うと、肩甲骨を寄せるストレッチが有名なのですが、巻き肩の原因となるのは大胸筋の筋緊張です。そのため、壁などを利用して、大胸筋を伸ばすストレッチを行いましょう。

ストレッチ以外にも猫背を解消する方法はいくらでもあります。ここでは簡単にできる方法を2つほどご紹介したいと思います。

昔、ぶら下がり健康器という商品が空前のヒットを記録しましたが、今でも健康器具としてポピュラーなものです。わざわざ買わなくても、公園の鉄棒やジャングルジムなどを利用しても構いません。

ぶら下がることにより、自重で肩甲骨周りか気持ちよくストレッチングされます。可能な人は懸垂をすればより効果的ですが、ぶら下がっているだけでも十分効果はあります。

猫背は背中が丸くなってしまうことが特徴ですが、その原因は骨盤の後傾にあります。そのため、根本的に解決したいけれど努力はしたくないというような人は、評判の良い整体院で施術を受けるのも良いでしょう。