遺族が入賞取り消しの写真を公開し市長が賞を再授与へ

被写体が自殺している女子生徒であった事から最高賞の内定取り消しを受けていた青森県黒石市の『黒石よされ写真コンテスト』の津軽手踊り写真。

取り消しの原因は市長の一声だったようですが、取り消しを受けた被写体遺族が最高賞予定であった写真を公開し、炎上も受け市長自ら内定取り消しの撤回を発表しました。

市長の判断で最高賞取り消しになった黒石写真コンテスト

応募作品154点から最高賞が決定

最高賞は『黒石市長賞』

最高賞は『黒石市長賞』

最高賞内定取り消しがあったのは8月15日~20日の間に開催された『黒石写真コンテスト』の1枚。
このコンテストは最高賞として“黒石市長賞”という賞が設けられており、今年もこの賞を目指して154点の写真作品が応募されておりました。

そんな中から絶賛を受けた1枚の写真があり、黒石よされ写真コンテストの実行委員会はこの写真の最高賞受賞に向けて動いていたのですが…。

被写体女子はイジメで自殺した青森中2女子だった

スマホ遺書を残して自殺しニュースに

スマホ遺書を残して自殺しニュースに

なんと、この写真に写っていた被写体の女子は8月25日に青森市で学校でのいじめを苦に自殺し、スマホでイジメ加害者の実名を載せた遺書を残したことからニュースでも連日取り上げられていた中2女子でした。

実行委員会側は「それでも遺族の許可があればいい」と考え、受賞内定の連絡を受けた中2女子遺族も写真の公表を快諾しました。
しかし、この内定は黒石市市長の高樋憲によって取り消しの方向へ動き出します。

いじめ自殺のあった青森市浪岡中学校

いじめ自殺のあった青森市浪岡中学校

ちなみに、被写体の中2女子がいじめで自殺してしまった中学校は青森市にある『浪岡中学校』。

撮影した男性と被写体の女子の間に面識はなく、男性は「表情の明るさ、漂う熱気、精いっぱい楽しむ姿にひかれた」としてたまたま写真を撮影しコンテストへ応募していました。

取り消し理由は「ふさわしくない」!?

内定取り消しを指示した高樋憲(たかひけん)市長

内定取り消しを指示した高樋憲(たかひけん)市長

高樋憲市長が実行委員会に内定取り消しを求めた理由はなんと
“祭りの写真としてふさわしくない”から。

内定写真の事情が分かった後、市長は「被写体が“そういう方”なのはどうなのか」「亡くなっている人の写真は審査対象から外すべき」と懸念を示し、内部に「波風を立てないため」として賞の取り消しを求めました。

結局この指示は委員会に受け入れられ、撮影者と遺族へ内定取り消しの一報が入れられます。

内定取り消しを受け遺族が写真と名前を公表

内定取り消しは「納得いかない」

父親が写真と自殺女子の名前を公開

父親が写真と自殺女子の名前を公開

内定が取り消され、写真の公表がされないだけではなく取り消しの理由にも納得が出来なかった被写体遺族。
市長側の説明に怒った遺族たちは、内定取り消しを受けた写真の公表と被写体となった中2女子の氏名の公表に踏み切りました。

遺族は内定取り消しに対し、「遺族のためではなく面倒ごとを避けた印象を受ける」と高樋憲市長に対し不快感を示しています。

内定取り消しを受けた写真は?

津軽手踊りを踊る葛西りまさん(13歳)

津軽手踊りを踊る葛西りまさん(13歳)

画像は遺族が公表した内定取り消しの写真。
いじめで自殺した中2女子の名前は“葛西りま”さんといい、写真では津軽手踊りを踊っていました。
葛西りまさんは日本舞踊が好きな女の子であり、毎年全国大会に出場する日本舞踊の強豪団体に所属する子だったんだそう。

ネット上でも批判が噴出!

1日で数百件の批判メールが殺到

1日で数百件の批判メールが殺到

「祭りに相応しくない」「波風を立てないため」として最高賞の内定取り消しを行った黒石市。

そんな黒石市に対する批判の声はすさまじく、ネット上で炎上騒ぎが起こっただ直後、黒石市役所に把握しきれないほどの大量の批判メールや抗議の電話が殺到しました。
市役所によると、1日に届いた批判メールの数は数百件以上にもなったんだとか。

写真公開・炎上を受け市長が内定取り消しを撤回へ

高樋憲市長らが記者会見で経緯を説明

19日午後4時に説明会見するも…

19日午後4時に説明会見するも…

遺族が写真と葛西りまさんの名前が公表され、遺族の怒りの声と共に批判の声が殺到した黒石よされ写真コンテスト。
この炎上を受け、黒石市長の高樋憲が10月19日午後4時に説明会見を開きました。

取り消し理由は『遺族のため』!?

取り消し理由は『遺族のため』!?

説明会見で自分の判断で内定取り消しを決めたことを認めた高樋憲市長。
しかし、市長は入賞取り消しの理由について「亡くなった方の名前と顔が公開されていなかったため」と語り、遺族のためであったと説明しました。

遺族許可の矛盾は説明せず

許可を得たのに『公表されていなかったから』?

許可を得たのに『公表されていなかったから』?

『遺族が写真を公表したから』という理由で最高賞の内定取り消しを撤回し、市長賞の再授与を決めた黒石よされ写真コンテスト。
しかし、主催者側は内定の際、遺族に写真の公表許可を取っています。

そのことについて取材陣にも突っ込まれていましたが、高樋憲市長は「やはり名前と顔写真が公表されていなかったので…」と説明を繰り返すのみであり、矛盾点について釈明する事はしませんでした。

遺族も納得していない高樋市長の説明会見

説明会見で初めて賞の再授与が決まった事を知り、余計に不快感を示している葛西りまさんの遺族たち。
ネット上でもこの会見に「不誠実だ」「嘘しかついてない」という批判の声が相次いでおり、炎上騒ぎは拡大の一途をたどっています。

説明会見の矛盾について高樋憲市長が説明できる日は来るのでしょうか?

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*Putyu*

元栄養系大学生。得意科目はダイエット。
辛いものと猫が大好き