共産党が奈良県で配るチラシに「陸上自衛隊は人殺しの訓練」と書いていたと、大ブーイングを受けています。

党の綱領として「自衛隊の解消」を掲げている共産党ですが、「殺人者扱いはないだろう」とごく自然な反応のようです。

が、常日頃から共産党を良く思わない皆さんの中には、怒りの収まらない人もいるようです。

問題のチラシは、奈良県産業会館が会場の講演会のもの。

奈良県が陸上自衛隊の駐屯地の誘致を進めていることへの反対運動の一環として、2015年の10月13日に行わたようです。

いつもは夢のようなことを言って、平和を希求するように見せかけて、自衛隊に対しては「人殺しの訓練」とは、穏やかでない表現です。

明らかになったのが、7月19日なのですが、チラシを配ったのは昨年のことのようです。生放送で直接、共産党員にこれについて質問をぶつけた動画が広まっています。

司会者
「防衛予算は人殺し予算というのは、党の方針と異なるとおっしゃいましたけれども、奈良県で使用した共産党さんが配られたチラシには『陸上自衛隊は人殺しの訓練』と記されています。これはいかがですが？確かに手元にあるんですけれども、えーとこれ、去年の10月の共産党さんのその、『軍事基地のない平和な奈良県を守る会』というチラシの中に『陸上自衛隊は人殺しの訓練』えー、『奈良の若者が駐屯地誘致で自衛隊に狙われている』という文言が、ここには書いてるんですが、これいかがですか？」

共産党　笠井氏
「あのー、まーあのー、軍事費については先ほども申し上げましたけども、党の方針と違うということで、このような発言があったと、それは撤回してお詫びしたいなと。

でー今の話はー、私も具体的にあの、どういう場面で誰がどう言ったかっていうー、ことがわかりませんので、コメントできません。

ただ今やはりー、先ほどの議論と関係ー、一言だけ言えばー、あの安保法制の下でー参議院選挙終わった後この秋にもー自衛隊も南シナ海から

（中略）

自衛隊の皆さんが、殺し殺されるような危険にさらされるっていうのはー絶対に止めなきゃいけないんでぇー、それはもう先ほど……」

これらの共産党の返事は、しどろもどろと受け止められてもしょうがないようです。理路整然としていないですね。

自衛隊の皆さんの命を守りたいみたいに言っていますが、チラシには「奈良の若者が自衛隊に狙われている」と、まるで自衛隊が悪者のように書いてあるわけです。

なるほど、みんなが怒る理由がわかってきたようです。

この動画、画像が乱れて人によっては、気分が悪くなるかもしれませんので、見る方は気を付けて見てください。

この動画にもリプがどっさり付いていました。やはり、誰の耳にも屁理屈に聞こえたようです。

ネット右翼と呼ばれる人は、いつも共産党や近隣の国を批判していますが、今回はどうやらそうでない人も、この表現に敏感に反応しているようです。

ついこの間も、熊本の震災で一生懸命救助活動をしてくれた自衛隊の人の姿がありました。その記憶が消えないうちにこのようなニュースを目にすると、違和感は半端ないですよね。

やはり多くの意見としては、「自衛隊にあやまれ」的な、自衛隊の味方になるようなものが多かったです。

拓殖大の藤岡客員教授は、大変お怒りで「党の本質が露呈した」とおっしゃっています。うわべは取り繕っていたけれど、本音がポロッと出たところを見つかってしまったということでしょうか。

自衛隊の訓練がどんなものか、よく知っている人は「いい加減なこと言うな！」と思うでしょう。

日本の共産党は、共産党が強い国とは仲良しです。

ですので、共産党勢力の強い近隣の国がチベット僧を虐殺しても知らんぶりだったりします。なかなかの矛盾ぶりです。

こういう性質に対し、思い出したように怒り出す人もいました。

お前に言われたくないわ……。

フジ系の産経新聞でも大きく取り上げられています。

フジは自社の応援する政党のためにも、共産党を貶めたいのでしょう。しかし、共産党が場面ごとに全く違う表現を使うのは、さすがに見ていて情けないです。

昔は「災害救助にあたる自衛隊は否定してない」と詭弁を弄していました。

共産党には、以前にも似たような「失言」事件がありました。

7月の衆院選を控えた6月、NHKの討論番組に出演した共産党の藤野保史政策委員長、こんな発言をしてしまいました。

（防衛費は）「人を殺すための予算」

これで共産党はお詫びと言葉の撤回を求められてしまいました。選挙前の大失態でした。

ちょくちょく、「人殺し」という怖い言葉が出てきてしまうのは、党内で当たり前に使われているのだろうな、と憶測されても仕方ないかもしれませんね。

1933年、東京の共産党内部で、スパイの容疑をかけられた共産党員がリンチにかけられて死亡した事件がありました。

死亡したのは、小畑達夫。負傷は大泉兼蔵らで、いずれも共産党中央委員でした。

裁判でいったんはリンチ殺人と認められたものの、第二次世界大戦をはさみ、戦後になりGHQにより裁判が無効とされてしまいました。

いまだに、共産党ではリンチ殺人を否定しています。

主犯は、宮本顕治、袴田里見らでした。

「女子高生コンクリート詰め殺人事件」とは、1988年、東京都足立区綾瀬で起きた、犯罪史上まれにみる凶悪な犯罪です。

犯人グループは全員、未成年。共産党員の家に女子高生を3か月に渡り監禁、強姦、そして殺してしまいました。

最近の共産党の議員さんを見ていると、過去にリンチ事件を起こしたとは思えないくらい、ヘナヘナしています。

とにかく、思想は人それぞれの自由です。

ただ、一貫した考えを持ってないと、政党としてもまずいんじゃないでしょうかね。