AbemaTV（アべマTV）で2016年5月19日22:56から、アニメ「少女革命ウテナ」が再放映されています。

独特の世界観と様式美、異色の演出で「青年期になる直前の中二病のうめき」を描いた同作品は、自らの原点だと明言するアーティストも多数いる名作です。

90年代ってまだ深夜アニメがほとんどなかった頃です。夕刻、良い子たちが元気にTVを見ている時間帯に「セックスシーンを思わせる描写」「同性愛」「お兄ちゃんと妹の近親相姦」が満載のアニメが放映されました。

それが「少女革命ウテナ」です。

登場人物の名前がすべて植物に関係するなど、作りこみの繊細さも人気の秘密かも。

王子様に憧れる男装の麗人、ウテナが鳳学園中東部（中学生）で出会った不思議な少女、アンシーに恋をします。

アンシーを守るため、鳳学園で行われている変な「決闘ゲーム」に参加するはめになるのですが、負けるとアンシーを取られてしまうのでがんばるというストーリー。

一見レズものに見える設定。

なんとも意味不明ですね（汗）

主人公は天涯孤独の少女、「ウテナ」です。

両親を亡くした幼い日、目の前に「王子様」と名乗る少年が現れました。彼はウテナの涙を拭き、再会を誓って指輪を渡します。

そうしてなぜかウテナは、「自分も王子様になるんだ」と思い込み、男子の制服を着て学校に通うようになったのです。

こういうのって、大人になればアホみたいだと思い出してすぐまた忘れてしまいます。

そこんところを、これでもかとえぐりまくっているのに画の世界はキラッキラ。華麗な美男美女が宝塚風ファッションで剣を片手に舞うのです。

意味不明なんだけど、アニメの綺麗さとドラマチックな展開に結局最後まで見てしまうのでした。

個々の登場人物、場所、サブキャラが際立つ魅力を放っており、全て紹介しきれませんが、ここを押さえておいてください。

・天上ウテナ　主人公で女の子。1回目の決闘ゲームでアンシーのご主人様になる
・姫宮アンシー　ウテナが恋する相手。第1回の決闘で西園寺から奪った

・決闘ゲーム　勝つとアンシーの「ご主人様」になれる。
（……ざわ……ざわ……）

・ディオス　決闘の時空から降ってくる美少年
・鳳暁生　アンシーの兄だけど最初はモヤモヤした位置づけ、とりあえず重要人物

・西園寺莢一　アンシーの元ご主人様。なんか剣道かなんかやってた
・有栖川樹璃　女の子に恋するおねえさん

・桐生冬芽　意外と重要、クズ
・桐生七実　冬芽の妹？個人的には最重要人物。シリーズ全てを通してギャグ担当

このあたりをざっくり見て置けば、なんとなく掴めるはず。2分17秒の動画です。職人さんありがとうございます。

あ、やっぱり見ても意味不明でしたね(笑)

ベルばらを思わせる風情の有栖川樹璃は、フェンシング部の部長。
同性である枝織（性悪）を想っています。

「決闘ゲーム」に勝てば枝織と結ばれると信じ、主人公ウテナとの決闘ゲームに挑みます。

曲は、このアニメのために書かれたもの。作品中でも使われています。

監督をはじめ、とんでもない才能の百花繚乱です。アニメは幾原邦彦監督が招集した「ビーパパス」というユニットが制作しました。

アニメ「少女革命ウテナ」

漫画　さいとうちほ
監督　幾原邦彦
音楽　J・Aシーザーほか
制作　ビーパパス

声優
天上ウテナ　川上とも子
姫宮アンシー　渕崎ゆり子

桐生冬芽　子安武人
西園寺莢一　草尾毅
有栖川樹璃　三石琴乃

桐生七実　白鳥由里

ちょっとパワフルな感じで歌っているチリの歌手、ハビエラ・メナの曲です。

少女同志の恋愛をテーマにした曲を、チリの歌手、ハビエラ・メナという人が歌ってるよということで、PVを見た人が「少女革命ウテナ」に影響を受けているんじゃないかと言っています。

インタビューなどではっきりと「少女革命ウテナ」と言っていたらしいです。2013年の曲で、インタビュー記事ももう消えていますが、テイストは野生的ですが、細かい小道具使いなどたしかにそのようです。

当日はトレンド入りした「少女革命ウテナ」です。反応もさまざま。
個人的にはAbemaTVに期待していなかったので「やるじゃん！」とは思いました。