国民的アニメであり、未だに劇場版の新作には多くの人々が並ぶ大ヒット作「ドラえもん」

そんなドラえもんには実は最終回が3つ存在することをご存知でしょうか？

しかも、これは公式のものですから、どれもちゃんとした最終回なのです。

ただ、「最終回なのになんで3つあるの？」

という疑問もありますよね。

そんなところも詳しく解説しながら、巷に出回っている都市伝説的最終回もご覧いただけるようになっています。

最後にはドラえもんとのび太の絆に感涙まちがいなし！

ドラえもんファンもそうでない方も、ぜひチェックしていってください。

そもそも、ドラえもんというのは小学館から発刊されていた「小学○年生」というシリーズ雑誌に掲載されていました。

当時は小学1年生から6年生まで、それぞれの年代に合わせたトピックやおもちゃなどを紹介する雑誌だったので、

小学1年生の子どもは「小学1年生」という雑誌を購読するというシステムでした。

そんな小学○年生シリーズですが、内容的にドラえもんは小学4年生までにしか掲載されていなかったという時代があります。

正式にはドラえもんというのは未だ完結をしていない漫画なわけですが、

1970年代初頭に非常に人気が高まり、小学4年生から小学5年生に上がると、ドラえもんが読めないというジレンマが発生することになりました。

(小学4年年生の3月号でいったん終わり、また翌月の4月号から新しくスタートするという流れ)

実際にはドラえもんは継続して掲載されているので終わっているわけではないのですが、小学5年生になるとドラえもんが読めない…。

そうなると、なんとなく小学4年生の子供達にとってはキリが悪いということで、

便宜上、小学4年生の3月号には最終回を載せるということになり、そのためいくつかの最終回が存在することになったというわけです。

しかし、最初の最終回を掲載してから3年後に小学5年生でもドラえもんが掲載されることになったので、全部で公式の最終回は3つとなっています。

ドラえもんはその人気から、昔の子供達の間でも数多くの都市伝説的最終回が生まれることとなり、

それが真実のような形として現代にも伝わってきています。

また、創作ものとして平成になってからネット上でファンが勝手に作った最終回どいうものも存在し、

しかもそれが非常にいい出来ということで同人誌として発売されることにもなりました。

同人誌としては異例のヒットとなり、最後には訴訟問題にもなりましたが、出版の廃止と一部売り上げの返金という形で解決することとなっています。

ある日、のび太が自分の部屋で寝ていると、家の中ではなんだかガサコソとした物音が。

しかも、壁から人が出たり入ったりといった心霊現象のようなものを見たりもするようになります。

そんな不思議な現象をのび太は翌朝、未来へと一時的に帰っていたドラえもんに話をします。

しかしこのとき、どこか元気がないドラえもん…。

そんなタイミングでのび太のママが帰ってくるなり、家の壁に落書きがされているとのび太を怒ります。

またのび太のパパのライターがなくなっているという話も出てくるのですが、

自分はやっていないとのび太は弁明します。

しかし、そこで最近家でものがなくなることが多いということにのび太を含め家族が気付きくことに。

そんなときに「とうとう、このへんにもあらわれたか」とドラえもんが呟きます。


実は未来から時間旅行者が増え、そしてそのマナーの悪さが未来で問題となっているとドラえもんは語り、

こうしたマナーの悪さが原因で、「時間旅行規正法」というものができてしまい、ドラえもんも未来へと帰らなければいけなという事をのび太に告げます。

未来からタイムトラベルで逃げてきたジャックという男が野比家に襲来し、

人質として捕まってしまいそうになります。

しかし、そこにタイムパトロール隊がやってきて、ジャックとの大捕り物を演じることに。

無事、ジャックは捕まったのですが、こうしたことからも時間旅行規制法が厳しくなり、

その流れでドラえもんも未来に帰らなければいけないことになるわけですね。

しかし、無情にもドラえもんはタイムパトロール隊と一緒に未来へと帰ることとなり、

その後、のび太はひとり部屋に取り残されてしまう結果に。。。

こちらが公式最初の最終回なのですが、正直あまりハッピー感はありませんよね。

かなりのび太くんが切ない印象・・・。

友人とサイクリングに出掛けることになったのび太だったが、自転車が乗れないということもありいつものようにドラえもんに助けてもらおうとします。

しかし、このタイミングですでにドラえもんはのび太があまりにも成長しないことを懸念して、未来へ帰るかどうか迷っていました。

ただ、なかなか本当のことを伝えられないため、壊れたというウソをつき、未来へ帰らなければいけないという芝居をうつことにします。

ドラえもんのために自立を決心したのび太は、

自分で自らの問題に立ち向かうことにします。

そして、未来に帰ったドラえもんは、そんなのび太を見て着実に成長している姿を実感するのでした。。。

この日もジャイアンにイジめられて帰ってきたのび太。

ドラえもんに相談するも、いきなりドラえもんから未来へと帰ることを告げられ、それどころではない騒ぎに。

しかし、のび太はママからも「ドラちゃんにも都合があるのよ」と諭され、仕方なく納得をしますが、やはり突然の別れに戸惑いを隠せません。

ドラえもんが未来に帰ると聞き、寝付けなかったのび太。

そしてドラえもんもまたモヤモヤとした気持ちを抱えていました。

そこで、2人は夜の散歩に…。

思いを吐き出すように喋る2人の前に、何故か深夜徘徊していたジャイアンと出会ってしまうことになります。

いつものようにケンカになり、のび太はコテンパンにやられてしまうのですが、

この日はいつもののび太とは違いました。

ドラえもんが安心して帰れるように、のび太は自分の成長した姿を見せようとジャイアンに何度も挑みます。

そして、ついにジャイアンに「まけだ」といわせることに。

ドラえもんに成長した姿を見せることに成功したのび太。

「もう安心して帰れるだろ、ドラえもん」

何度見ても泣けるシーンです。

そして、家に帰り疲れて眠りに着いたのび太を隣で眺めるドラえもん。

夜が明けると、そこにはもうドラえもんの姿はありませんでした…。

最初に記載したようにドラえもんはまだ終わっていませんので、最終回の翌月も話は続くことになっています。

しかし、この物語もかなり感動的なので合わせてご紹介しておきましょう。

そこにジャイアンとスネ夫が「ドラえもん」を見たという情報を持ってきます。

しかし、それはエイプリルフールということで、ウソの情報だったのです。

そんなとき、ドラえもんが残していった最後の秘密道具があったことを思い出します。

見事、ジャイアンとスネ夫に仕返しをすることに成功したのび太でしたが、

しかし、やっぱりドラえもんがいないということで寂しさしか残りません。

そんな帰り道に、ついドラえもんは帰ってこないんだから。」「もう、二度と会えないんだから。」と呟きます。

すると・・・

嬉しいながらもきっちりとウソ800の効果を信じて、気持ちとは反対の言葉を叫ぶのび太。

そして、2人はまた仲良く暮らすことになり、物語は続いていくのでした。

未来ののび太は現代ののび太に会い、そして現代を満喫します。

そして別れのときに、のび太らしからぬ名言を残していくわけですが…。

こうして未来ののび太は帰っていくのですが、アニメ版らしい爽やかなラストといった印象ですね。

これで、公式版の最終回は以上ですが、次に都市伝説版の最終回もご紹介しておこうと思います。

実はドラえもんは存在しなくて、事故によって植物状態になっていたのび太の夢だった。

という噂が何故か昭和の終わりに流行り、それが流布したのが原因となっています。

もちろん、こんなエピソードはなく作者の藤子・F・不二雄先生も「ドラえもんの最終回はそんな悲しい終わり方をしない」と名言しています。

そして、のび太が出した答えは・・・

ドラえもんの中では、のび太が小学生のままでストップしていたので

第一声は「宿題は終わったのかい」でした。

そんなファンならではのラストシーンに、感動の声がいくつも届くことになりました。


しかし・・・

これはやはり著作権違反ということで出版廃止となってしまったので、幻の一冊としてファンの間では語り継がることになりました。

内容は実に素晴らしいですけどね。

まぁ、ルールと言えばルールかと。。。

ちなみに同人漫画ながらあまりにも売れすぎたことが原因だったそうです。

ご覧いただいたように、ドラえもんには3つの公式最終回とファンが作った最終回が混在しているため、いろいろな都市伝説が生まれることになったようです。

どれもドラえもんが未来に帰ったり、動かなくなったりといったことが描かれていますが、

いつまでもドラえもんとのび太の物語を見ていたいものですよね。

また、最新の映画などが発表されることを心待ちにしながら、ちょっとドラえもんの過去作品を見返してみるというのもいいのではないでしょうか。