日本で制作されフィリピンの国民的アニメとなった「ボルテスV」

読み方は「ボルテスファイブ」

『超電磁マシーン ボルテスV』(ちょうでんじマシーン ボルテスファイブ)は、日本で製作されたテレビアニメ。テレビ朝日の土曜日18:00 - 18:30(ABC:金曜日17:30 - 18:00)枠において、1977年(昭和52年)6月4日から1978年(昭和53年)3月25日にかけて全40話が放送された。

この頃の昭和アニメは、悪役が美形という設定が出始めたころ。

実はボルテスVはフィリピンでは大人気! 国民的アニメだそう

フィリピンでは知らない人のいないアニメ「ボルテスV」

フィリピンでは知らない人のいないアニメ「ボルテスV」

フィリピンで放映されたのは、1978年。

40年近く経った今もおじさんも子供も、みんな知っています。

「ボルテス?」と問いかけると、「ファイブ!」と答える子供も。

マルコス政権に苦しんでいたフィリピン国民を勇気づけた「ボルテスV」

マルコス政権に苦しんでいたフィリピン国民を勇気づけた「ボルテスV」

「ボルテスV」は主人公たちがロボットを操り、巨大な権力に立ち向かいます。

フィリピンで放映されたころは、マルコス政権のせいで国民が苦しんでいました。

「ボルテスV」の主人公たちの様子が、国民を励ましたのだそうです。

70年代、辛い時期に希望と勇気を見せてくれたアニメ「ボルテスV」。

フィリピンでは忘れられないアニメになったようです。

「ボルテスV」ってどんな話?

舞台はボアザン星と地球、主人公のお父さんは両方の星で子供を作った

角のある人間が高貴で、そうでない人間は身分が低いというボアザン星。

わけあってボアザン星を逃げてきた剛健太郎が、主人公のお父さん。

戦闘ロボットのボルテスVを操作する主人公は剛健一。

ボアザン星の俺様な貴族たちが、地球を侵略するのを防ぐ戦いです。

しかし親子や兄弟、権力と欲、など考えさせられるテーマをドラマチックに描く秀作です。

キャラクター(東映ビデオ・オンラインショップより)

キャラクター(東映ビデオ・オンラインショップより)

こちらが主なキャラクター。
左側の若いふたりが、ボアザン星と地球をそれぞれ代表する宿命のライバル。

実は母違いの兄弟。それと知らずに最後まで戦う悲劇のヒーローです。

ボアザン星と戦うボルテスV

ボアザン星と戦うボルテスV

ボアザン星では角がある人がエライので、貴族としてまるでヴェルサイユ宮殿のようなところで威張って暮らしています。

実は、主人公のお父さん、剛健太郎は角のないのを隠していたのがバレて、地球へと逃げてきたのです。

(ボアザン星での名前はラ・ゴール)

そこで3人の子供を作りました。この3兄弟が、地球侵略を企むボアザン星を倒すべく「巨大ロボ・ボルテスV」を操るのです。

今朝、「ボルテスV」が急にトレンド入りしました

ヤフーのアプリ「リアルタイム」で今朝、話題なうの1位になった「ボルテスV」、夕方になってもまだ「ボルテス」で2位をキープしています。

Twitterでも不思議がられた「なぜ今頃?」

「めざましテレビ」で取り上げられたからだそうです

「めざましテレビ」で取り上げられたからだそうです

とても短い時間だったそうですが、フィリピンの辛い歴史にも関係していることも気になる理由だったようです。

最終回「第40話 崩れゆく邪悪の塔!!」ネタバレ

「ボルテスV」の最終回はギリシア神話にも通じる深重い題材だった

最終回「崩れゆく邪悪の塔!!」

最終回「崩れゆく邪悪の塔!!」

なるほど邪悪そうな塔です。

剛健一と戦う前のハイネル

剛健一と戦う前のハイネル

ハイネルとは、ボアザン星のプリンス。最終回でいよいよ悪(ヒール)代表で一番強いハイネルと主人公の戦いになるのです。

このシーンは、ハイネルが恋人のカザリーンを助けられなかった場面。

カザリーンは欲深い貴族からハイネルを救おうと盾になり、命を落としてしまいました。

カザリーンのかたき討ちを決意するハイネル

カザリーンのかたき討ちを決意するハイネル

神殿の奥に信仰の対象となる石造(ゴードル像)があり、それにハイネルが祈り、炎に身を投じると、なんとコクピットに着地。

そして石がバリバリ割れて、中からめちゃくちゃ性能が高そうなロボットが出てきます。

ここから剛健一たちのボルテスVとの戦いがはじまるのですが…

いっぽうそのころ、剛父子が再開を果たしていました。

いっぽうそのころ、剛父子が再開を果たしていました。

最後の戦い迫る中、やっと父子の再開です。

ボルテスVの3兄弟は、剛健一、剛大次郎、剛日吉です。

剛大次郎

剛大次郎

次男の剛大次郎は体が大きく、いわば「戦隊ヒーローのイエロー」キャラ。

しかもなぜか「~ですたい」と博多弁らしき言葉を話すのです。

兄弟でただひとり博多弁を話す、いったい何があったのでしょうか。

よく考えたら父親によって、相当キツイ戦いに出向かされているのも、えらい運命です。

機械いじりが好きな剛日吉

機械いじりが好きな剛日吉

剛日吉も父と再会。

ザ・昭和のヒーロー

ザ・昭和のヒーロー

剛健一です。

剛健一とハイネル、結局1対1の戦いに

剛健一とハイネル、結局1対1の戦いに

ハイネルのロボットはぶっこわれてしまい、ハイネルが外に出てしまいます。

健一との一騎打ちです。

けっこうエグく互いの腕とか斬るのですが、けっきょく刀が折れてしまいます。

この短剣が親子のあかし

この短剣が親子のあかし

戦っていた刀が折れてしまったため、取り出したハイネルの短剣。

これを見た健一たちのお父さん、剛健太郎は「あの短剣は妻のロザリアに託したもの!」と気づきます。

ロザリアは、剛健太郎が地球に来る前に結婚していた人。命と引き換えに男の子を生みましたが、その子供が実はハイネルだったのです。

そういえばこの一番悪いやつですが

そういえばこの一番悪いやつですが

ボアザン星の王様で、ザンジバルという名です。

たいへん情けない姿ですが、この後アッサリとハイネルの短剣で殺されてしまいました。

健一を助け、自らは死を選んだハイネル

健一を助け、自らは死を選んだハイネル

あまり戸惑うことなく、ハイネルを兄と知ったとたん「にいさん!」と呼ぶ健一。素直です。

建物が割れてしまい、上にいた二人がピンチに。

ハイネルは健一を救い、自らは崩れ去る建物から逃れようとしません。ボアザン星のために戦ってきたのに、空しさを感じ死を選んだハイネル。

そして、兄弟どうしで争うという空しい戦いを終え、ボルテスVの3兄弟は地球へと帰っていくのでした。

大きな流れとしては、貴族を倒す革命をロボットもので語り、兄弟同士の殺し合いという、有史以来の神話で語られる不変なテーマで色づけられています。

ストーリー、背景、キャラクターと深く作りこんでいて、見ごたえがありました。

「ボルテスV」はどうしたら見れるの?

よく考えたらこの頃のアニメは、手描きで作られていたのですね。

それでこれだけの効果的な動画が作れるのですから、昭和ってあなどれないです。

さて、「ボルテスV」を見る方法です。

ちょっとあやしい無料動画はのきなみ消されていました。

DVDを買うほかに、バンダイチャンネルの会員なら有料で見れます。

まあ、ウイルスが組まれているかもしれないあやしいサイトで見るよりはいいと思います。

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