【家の中が危険⁉】バリアフリー住宅のススメ
小さな子どもと高齢の人は家の中での事故が多いため、どちらも安心して暮らせるような家にする必要があります。高齢者の人に向けたバリアフリーの家なら、高齢者だけでなく子どもも安全ですし、将来のために暮らしやすい家にすることが可能です。
長期優良リフォーム補助制度
家の中での事故が多い!住み慣れた家でも高齢者にとっては危険
東京消防庁によると、高齢者(65歳以上)を救急搬送した際の事故原因で最も多かったのが転倒(81%)で、うち転んだ場所が住居だった例は57%にのぼる(2015年)。
イ 高齢者は家庭内事故が多く、最も多い事故時の場所は「居室」
医療機関ネットワーク事業の参画医療機関から国民生活センターに提供された事故情報によると、65歳以上の高齢者が20歳以上65歳未満の人よりも住宅内での事故発生の割合が高い。事故の発生場所は、「居室」が45.0%と最も多く、「階段」18.7%、「台所・食堂」17.0%と続いている
高齢者が自宅内で怪我をするのは、床とカーペットのわずかな段差でつまづくことがあるからです。若い人にとっては問題ない段差ですが、足腰が弱っている高齢者にとっては、転倒する大きな要因となります。
このように、高齢者にとっては家の中に怪我をする要素がたくさんあります。ですから、怪我をしないようなバリアフリーを意識した家にすることが重要です。
知っておきたいバリアフリーのメリット・デメリット
バリアフリーを取り入れるメリット
バリアフリーを取り入れることで、高齢者の人は暮らしやすくなります。高齢者だけでなく、家族も介護が楽になるので、お互いの負担をなくすことに繋がるでしょう。また、バリアフリーの設備があれば、将来自分が歳を重ねた際にも利用できます。
バリアフリーを取り入れたデメリット
バリアフリーにするためのリフォームには、床の段差の解消、手すりの取り付け、ドアを引き戸にするなどの比較的小規模なものから、廊下を広げる、水まわりを移動する、ホームエレベーターを付けるなどの大規模なものまで、費用も数千円から1,000万円単位まで幅広くありますので、
小さい子どものためにもバリアフリーが必要?
バリアフリーにはお金や時間ががかかるというデメリットがあります。ですが、バリアフリーを取り入れた家は、高齢者だけでなく、小さい子どもにも必要な設備なのです。
消費者庁は、0~14歳までの子どもの不慮の死亡事故に関して、その発生傾向の分析結果をまとめました。発生現場の1位は「住居」で31%を占めており、家の中が意外と危ないことがわかりました。
このため、窒息や転落などと併せて、事故発生の場所は「住居」が子ども全体で31%、0~6歳のみに限ると39%となっています。家の中というのは、予想外に危険な場所が多いようです。
幼児の不慮の事故に多い「窒息」「転落」
昨年、消費者庁が過去の人口動態調査をまとめ、子どもの事故の傾向を分析した資料を発表しました。
0歳では、「窒息」が最も多く、1~2歳でも交通事故につぐ2位になっています。
また、3~4歳では「建物からの転落事故」が多く、約7割が住居内で発生しています。
安心して過ごせる家にするには!バリアフリーに必要な器具や設備
階段や廊下に手すりを取り付ける
移動する際に手すりがあれば、足腰が弱い人も安定して歩くことが可能です。また、階段の場合手すりで体を支えることで、足腰の負担を軽減することに繋がるのです。転倒のリスクをなくして高齢者も不安なく歩けますし、階段での転倒を予防できます。
※廊下などの手摺りの位置は高さが75センチ~85センチくらいがいいでしょう。
※ドア・出入り口の手摺りは床から1メートル10センチ~1メートル20センチ位がよく使われる高さです。
段差の解消・スロープの設置
玄関に段差がある場合は、スロープにして段差をなくすのが最も良いですが、最低でも玄関の段差は15cm以内に収めると安心です。
土間部分に新たな段を設置することで解消できます。
なお、玄関に式台や踏み台を設置する場合、幅が狭いと、体のバランスを崩す危険があります。
しっかりと足や杖が乗るよう、十分なスペースを確保しましょう。
段差をなくすために、敷居を取り除いて同じ高さになるようにします。また、段差解消のためのスロープを取り付けることで、高齢者の人だけでなく、車椅子を利用している人や妊娠中の人も、つまづかないようになるでしょう。
トイレに手すり・スペースを拡大
介助スペースを確保
介護が必要になったときのために、広さは間口1,350mm×奥行1,350mm以上あるのが望ましいですが、それが難しい場合は、コンパクトトイレなどの採用で、スペースに余裕がでます。
安全性のみならず、清潔さを維持するためにも床のリフォームは大切です。以下の項目を考慮すると、より快適なものになります。
スリッパが無くても不潔感や抵抗感を生まない材質や色の床にする
水やアンモニアに強い材質にする
濡れても滑りにくい材木にする
バリアフリーと省エネを同時に!今話題のZEHを導入
断熱効果で過ごしやすくなる
高気密高断熱の家は、外気温の影響を受けにくいため、夏は涼しく冬は暖かいのが特徴です。冷暖房の効率も良く、光熱費が抑えられるというメリットがあります。
ヒートショック予防に対しても、ZEH化は有効な手段と言えます。
高断熱の仕様によって夏は涼しく冬は暖かいので、一般の住宅に比べて部屋ごとの温度差が小さくなります。
ヒートショックは、特に高齢者の死亡例が多く報告されていますので、ご高齢の方との居住を計画されている方は、ZEH化を検討することを強くおすすめします。
防虫、防カビ効果
ダニやカビの発生を抑える効果もあります。ダニやカビはジメジメしたところを好みます。しかし、断熱材は湿度を調節し、結露を防ぐ働きを持っています。その結果、ダニやカビが発生しにくい住環境をつくることができます。
断熱効果があれば、季節の変わり目などの温度変化でも、体調を崩すことは少なくなります。エアコンによる温度調節も必要ないので、常に快適な空間を維持できます。
カビやダニによるアレルギーは、子どもや高齢者にとって危険ですから、それを予防するための家づくりが重要です。
補助金があれば負担を軽減!知っておきたいバリアフリーの補助金制度
高齢者住宅改修費用助成制度
1人につき、20万円が限度額。費用の原則9割が介護保険から給付されます。
(例)改修費用15万円の場合、13万5000円が給付、1万5000円が自己負担。
費用が20万円に達するまで何度でも申請できるので、この場合残りの6万5000円を別の改修工事に回せます。改修の対象は、介護保険被保険者証に記されている住所地の建物で、賃貸住宅も含まれます。給付金の対象になる改修工事は、多岐に渡ります。
住宅の劣化対策や耐震性向上、省エネ化などにより、既存住宅の長寿命化を図る「長期優良住宅化」という取り組みがあります。
リフォーム費用の1/3、一戸あたり最大で200万円まで国から補助金が交付されます。
国からの支援以外にも、地方自治体によって補助金制度があるので、それを利用することもできます。バリアフリーを取り入れることも重要ですが、補助金制度を利用するための条件や、地域の制度について知ることも大切です。
将来に備えてバリアフリーのある生活を!
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高齢者の人は、住み慣れた家の中で怪我をすることがあります。家で起こる怪我の中でも、高齢者の人に起こりやすいのが転倒による怪我です。