漁師の男性が1年間履いた中古デニムが新品価格の約2倍に!

漁師の男性達が実際に1年間履いて作った“漁師デニム”がファンションに敏感な人達の間で人気となっており、新品時の価格に比べて2倍以上の価格で売れる中古デニムが誕生しています。
最近は以前使っていた人間の職業が分かる職業履歴付きのデニムジーンズが流行の兆しを見せており、地場産業や町おこしをしたい団体にとっても嬉しい話が持ち上がってきているようです。

漁師の中古デニムが高値で売れるまで

「普通は新品がええじゃろ」と思ったら…

1年間デニムを履き続けた向島漁協組合長の田頭信親さん(72歳)

1年間デニムを履き続けた向島漁協組合長の田頭信親さん(72歳)

画像は漁師デニムを作るために1年間仕事でジーンズを履き続けた漁業組合長の田頭信親さん(72歳)。
田頭さんは広島県尾道市にある向島で普段漁師として漁業を営んでいるのですが、2013年頃から漁師デニムを作るプロジェクトに参加し、これまで6本の漁師デニムを作り出しています。

田頭さんは漁師デニムの話を聞いた際、初めは「自分らのはいたデニムが売れるなんて信じられんけえ。普通は新品がええじゃろ」と漁師デニムどころか中古デニムの価値さえ奇妙に思っていたそうですが、無料でデニムが貰えるという事もあり、作業ズボンを買うお金が浮くならば良しと軽い気持ちで依頼を引き受けたのだそうです。

新品の2倍の値段で次々落札

新品の2倍の値段で次々落札

軽い気持ちで引き受けた次の年、1年間履き古したデニムを販売元である『ディスカバーリンクせとうち』に引き渡した田頭さん。
半信半疑の気持ちでデニムを渡した田頭さんに対して『ディスカバーリンクせとうち』側はデニムの色落ち具合や傷み具合をチェックし、そのジーンズに対して4万2000円もの高値をつけました。

無料でもらったとはいえそのジーンズが新品の頃の値段は2万2000円だと知っていた田頭さんは「そんな高値で誰が買うんじゃ」と驚かされたようですが、そのジーンズはすぐさま買い手がついて購入されてしまい、さらに驚く事となったようです。

漁師の男性が履いた中古デニムが人気だった理由は!?

漁師が作った自然な色落ちが高評価!

瀬戸内海の太陽と潮風で育った“漁師デニム”

瀬戸内海の太陽と潮風で育った“漁師デニム”

1年間漁師に履かれた漁師デニム(左)と履き古される前の全く同じ型をした新品デニム(右)。

漁業組合長の田頭信親さんから始まって、今では15人の漁師の男性で作られている中古の“漁師デニム”。
瀬戸内海で一本釣りや刺し網漁をしながら作られるこの漁師デニムは海からの太陽と潮風で作られた自然な色落ちがオシャレだとして人気であり、デニムファッションを1ランク上げるジーンズだとして大注目を浴びているようです。

ケミカルウォッシュはもう古い?

ケミカルウォッシュはもう古い?

色落ちしたデニムといえば80年~90年代に流行って再度人気となっているケミカルウォッシュがありますが、今ファッションに敏感な業界人は人工的に作った色落ちよりも人間が実際に作った色落ちの方を高く評価しており、そういった流行も漁師デニムの人気に繋がっているのだそう。

職業履歴付きの中古デニムが今人気!

『ディスカバーリンクせとうち』の企画がファッション界で話題に

人気なのは“漁師デニム”だけじゃない!

人気なのは“漁師デニム”だけじゃない!

『ディスカバーリンクせとうち』が行う尾道デニムプロジェクトが販売するデニムには全て以前に履いていた人物の職業が明記されており、漁師だけではなく様々な職業の人達が実際に使って色落ちさせたバラエティー豊かな職業デニムが販売されています。

『ディスカバーリンクせとうち』はこのプロジェクトを通じて地場産業や町おこしをすることを狙っており、新しいジャンルでの情報発信や観光促進を行っていきたいのだとか。

大工・住職・農家…職業デニムは色々

大工・住職・農家…職業デニムは色々

漁師や農家、大学教授や住職、牧師など職業デニムは多岐にわたって作られているようですが、職業ごとに色の落ち方や雰囲気が全く違うものとなっています。

以下に『尾道デニムプロジェクト』で作られた様々なカッコいい職業デニムの画像をまとめてみました。

こんなに違う!?職業ジーンズの色落ちとダメージデザイン

同じデニムが職業で変わる!

過去最高価格がついた“漁師デニム”

過去最高価格がついた“漁師デニム”

一番綺麗で自然な色落ちが出るとして最も人気が高い漁師デニム。
画像のデニムはそんな漁師デニムの中でも4万8000円という最も高い値段が付き、すぐに売れていった漁師デニムです。

日の光で全体的に色落ちしているのもそうですが、自然な履きシワがついているのも本格的なユーズドジーンズらしいですね。
ひざ下の色落ちは長靴でデニム生地が擦れた跡なのだそう。

“シェフデニム”は独特な色落ちが人気

“シェフデニム”は独特な色落ちが人気

こちらは地元のレストランでシェフをしている男性が実際に使って色落ちを作った“シェフデニム”。

屋内での仕事が多い漁師に比べて色落ちは少ないですが、閉店後の掃除の際、毎日漂白剤で床を綺麗にしたためそれが跳ねて独特な斑点模様が出来ています。
一生懸命な仕事っぷりが良く見えてくるデニムです。

お祈りや教会の草刈りでも履いた“神父デニム”

お祈りや教会の草刈りでも履いた“神父デニム”

こちらは教会で働く牧師さんの“神父デニム”。
牧師という職業柄あまり動く事がなくなかなか色落ちしなかったそうですが、牧師さんがお祈りの時だけでなく教会の草刈りや庭仕事をする時にも履くようにし、通常の倍近い1年10ヶ月をかけて作られました。

うっすら茶色い汚れは地元で起きた土砂災害の復興の手伝いに行った時に残ったものなのだそう。

芸術家+漁師のハイブリッドモデルも

芸術家+漁師のハイブリッドモデルも

職業デニムには芸術家の方が1年間履いた後、色落ちの為に漁師の男性がさらにもう1年間履いて作られたハイブリッドモデルもあるのだそう。
絵の具の跡と日焼けの色落ちが重なり合って綺麗な色合いになっていますめ。

本物の色落ちと歴史が人気の秘訣か

本物のユーズドデニムとして様々なジーンズが誕生し、今でも色んな職業の人達が実際に履いて作っている職業デニム。
人気の秘訣は実際に働いて作られた働き者の色落ちとそこから見えてくるデニムの歴史なのかもしれませんね。

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*Putyu*

元栄養系大学生。得意科目はダイエット。
辛いものと猫が大好き