O脚に悩んでいる人は多くいると思います。

いったんO脚が気になってしまうと、スカートを履いたり、足のシルエットが分かるパンツを履くのに躊躇したりしますよね。

でも、O脚って実は足だけの問題ではないのです。

体のメカニズムから、O脚になってしまう原因に迫り、解決法を解説していきたいと思います。

O脚の改善法について説明する前に、まずはどのような足のことをO脚というのかについて見ていきましょう。意外と思われるかもしれませんが、人は生まれた時はみんなO脚なんですよ。

O脚（おーきゃく）とはその名の通り、前から見た時に脚がアルファベットの「O」の字に見えることをいいます。かかとをつけて「気をつけ」の姿勢をした状態の時に、膝の間に隙間ができてしまうのが特徴です。具体的に何cm以上空いていたらO脚という定義はありませんが、指の幅3本くらい隙間が空いてくると気になり始めるのではないでしょうか。

もともと人間は誰でも生まれた時はO脚なものです。赤ちゃんを出産された方ならご存知かと思いますが、赤ちゃんが寝ている時って、たいてい足が変えるのように外側に開いています。このことを「生理的O脚」といい、1歳前後で歩き始めてから2歳頃になるまで続きます。

その後、3歳から4歳くらいになってくると、むしろ脚が反対にアルファベットの「X」のような「X脚（えっくすきゃく）」と言われる状態になってきます。その後、学童期に入る頃にはO脚は自然と解消されていくものだということです。

生まれた時はO脚であることは分かりましたが、では大人になってもO脚の場合、また、大人になってからO脚がひどくなるような場合、どのような原因があるのでしょうか。

親と子は顔が似るように、体型や体格も似通ってきます。結婚式に参列した時に、新郎側の親族はみんな太っていて、新婦側はみんな痩せているなんてことを経験したことがないでしょうか。その一つの原因が骨格です。骨格が似通ってくれば、体の筋肉の付き方も似通ってくるため、体型が似てきてしまう訳です。親がO脚であれば、子供もO脚になる可能性はあります。

おおざっぱに分けると、太ももには前側と後ろ側、外側と内側に筋肉がくっついています。そして、一般的に前側と外側の筋力に比べ、後ろ側と内側の筋力は弱いのが普通です。ただ、運動不足や加齢などによって、極端にその差が出てきてしまうと、太ももの骨が外側に引っ張られてO脚になってしまいます。

姿勢の悪化もO脚の原因の一つです。特に長時間パソコンに向かって仕事をしていたりすると、どうしても姿勢が猫背気味になってしまいます。骨盤が後ろに傾くような姿勢をしていると、股関節が外旋してしま、結果としてO脚になってしまいます。

O脚になると、見た目がみっともないだけではなく、体にも様々な不調が見られます。代表的な症状について見ていきたいと思います。

O脚になってしまう原因の一つとして姿勢が悪いことが挙げられますが、骨盤がゆがむと言った場合、ほとんどのケースで骨盤の後傾（後ろに傾くこと）が見られます。骨盤が後ろに傾くと、バランスをとるために顔の位置が前に出てきます。頭は体重の10分の1程度の重さがあるというので、少し顔の位置が前になっただけで首や肩への負担が激増します。結果として、肩こりや首こり、頭痛につながってしまうのです。

猫背の姿勢を長くしている人には、腸腰筋という筋肉の緊張が見られることが多いです。腸腰筋は腰と股関節を結んでいるお腹側にある筋肉のことをいいます。この筋肉が緊張することで腰痛の原因になったり、女性の場合は生理痛の原因になったりすることが指摘されています。

また、腸腰筋が緊張することによって体の代謝機能が低下すると、ぽっこりお腹になりやすくなってしまいます。さらに、O脚の状態が長く続くと、お尻にお肉が付きやすくなり、ヒップラインが崩れることにもつながります。

足だけでなく下半身太りにもつながってしまうO脚。また、見た目の問題だけでなく、様々な体の不調の原因ともなってしまいます。では、どのようにして改善すれば良いのでしょうか。

整体の施術でO脚を矯正できる可能性があります。ただ、整体師は国家資格ではなく、技術も医学的知識も整体師によりピンからキリまでさまざまです。地域で長くやっている整体院や、友人・知人などの紹介で整体院を選ぶと良いでしょう。

O脚の原因となってしまう腸腰筋や、太ももの外側の筋肉、また殿筋群などをストレッチすることによって、O脚を改善することが可能です。仰向けに寝ながら片足ずつ、膝を曲げてお尻の下に折りたたむようなストレッチを行うと効果的です。

以上、O脚の原因や改善法を取り上げましたが、後天的なO脚は言ってみれば日常生活の「結果」とも言えます。最も重要なことは原因となる筋緊張を緩和し、骨盤の歪みを解消することです。時間はかかりますが、少しずつでも確実に改善していきましょう。