NASAが木星の月『エウロパ』から高度200kmの水蒸気を観測したと発表!地球外生命体の発見は!?下に巨大な海がある!?
NASAが木星の衛星である『エウロパ』から水蒸気が噴き出しているのを発見し、地球外生命体が存在する可能性を示唆しています。
木星の月『エウロパ』で巨大な水蒸気を観測!
木星の衛星である『エウロパ』にて水蒸気が観測され、地球外生命体が存在する可能性がNASAから発表されました。
この観測結果を得たNASAは、2020年にイカ型の調査ロボット『robosquid』をエウロパに派遣する事を決定しているようです。
木星の月『エウロパ』ってどんな星?
ガリレオに発見された木星の第2衛星
エウロパは地球の周りを回る月のように木星の周りを回っている木星の衛星です。
最初の発見者はあの有名なガリレオ・ガリレイであり、その名前を取ってガリレオ衛星とも呼ばれています。
大きさは約3121.6㎞と地球の4分の1ほどの大きさですが、望遠鏡で確認できるほど星が明るく4つある木星衛星の第2衛星としてその存在が周知されていました。
望遠鏡でも確認できる!
厚さ3㎞の氷で覆われた極寒の星
エウロパは星の表面が氷で覆われた極寒の惑星であり、星の表面は厚さ3㎞もの分厚い氷で覆われています。
星の表面が氷なのでクレーターは存在せず、氷同士が裂けたり固まりなおしたりを繰り返したことで出来た独特な線状地形や白斑で星に模様が出来ています。
氷で覆われたこの星の温度はマイナス170℃であり、微生物すら繁殖できない気温の低さであることからこれまでこの星に生物はいないと考えられてきていました。
エウロパの地下には海がある!?
NASAがエウロパから水蒸気が上がったと発表
これまでただの氷の星として認識されていたエウロパですが、宇宙望遠鏡のハッブル望遠鏡でNASAが星の表面を観察したところ、表面に開いている穴らしき場所から最高地上200㎞の高さにもなる水蒸気が噴出している事が分かりました。
まだ水蒸気の正体は分かっていませんが、この水蒸気が宇宙空間にまで立ちのぼっていた場合水煙に探査機を送り込む事が出来れば液体の正体が判明すると言われています。
氷の下には海がある?
NASAが過去1年3ヶ月の間に撮影した10枚の写真中3枚で星の表面から水煙が上がっている事が確認されています。
この事からエウロパの氷の層の下は巨大な海が眠っており、間欠泉のようにして星の表面から水煙が噴き出ているのではと考えられました。
もしもエウロパの内部が推測通り液体であった場合そこには生命体が誕生している確率が非常に高く、地球外生命体が発見される事になるかもしれません。
地球外生命体の可能性は!?
エウロパは南極に近い環境!?
氷で覆われたエウロパは気温こそ低すぎるものの南極大陸のボストーク湖に似た環境である事が推測されており、地球の深海に生息する生命体によく似た生物がいるのではないかと言われています。
ボストーク湖にはエウロパのように厚さ4㎞もの氷で覆われた極寒の湖ですが、4㎞下の氷底湖からは3507種類ものバクテリアや様々な単細胞・多細胞生物が発見されました。
この事からもエウロパに新種の生命体が潜んでいる可能性は非常に高く、地球外生命体の発見に期待が高まっています。
太陽光がなくても生物は誕生できる!
1970年代までは太陽からの熱がなければ生物は誕生できないと言われ、厚い氷などで覆われた海中や太陽の光が一切届かない深海には生命体がいないとされてきました。
しかし1977年にガラパゴス海嶺の深海からジャイアントチューブワームや貝類、甲殻類などといった様々な生物が発見され、太陽からの熱エネルギー無しでも生物が繁殖できる事が明らかになりました。
エネルギー源は『ブラックスモーカー』?
深海には“ブラックスモーカー”と呼ばれる熱水噴出孔がいくつも発見されており、ジャイアントチューブワームなどの多細胞生物はこのブラックスモーカーの周りに群生して地上とは全く違う生態系を確立していたんだとか…。
この熱噴出孔の熱は星の内部から噴出する水素や硫化水素が化学反応を起こして発生したものであり、太陽エネルギーに依存しない新たなエネルギー源だとして注目を集めているようです。
もしもエウロパに地球外生命体が存在していた場合、このブラックスモーカーに似た生態系の基盤がある可能性も示唆されています。
NASAが2020年からイカ型ロボットの派遣を発表!
2018年に宇宙望遠鏡で水蒸気の活動を観察
エウロパに生命が存在する可能性が示されたNASAは、まず2018年にジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の赤外線カメラによる水煙の活動観察を行うことを決定しました。
この結果を見てから次の段階に移行するようですが…。
2020年に海水や水蒸気の成分を分析か?
水煙の活動を観測した後はイカ型の調査ロボット『robosquid』を実際にエウロパへ派遣し、水蒸気の成分を直接分析し海中の調査も行うと言われています。
海中の調査が行われた際には生命体の捜索や水温の測定も行われる事になるでしょうが…南極の水温は0℃~-2℃ほどであり、その範囲以上であった場合ほぼ確実に生命体が存在すると言えるでしょうね。
調査結果が分かるのは今から約10年後
地球からエウロパまで調査船を飛ばす場合、今の技術ですとおよそ5年~6年の月日が必要になります。
このまま順調に調査が進めば2020年に調査船が派遣されますので、ロボットからエウロパの調査結果が送られてくるのは今から約10年後である2025年頃になりますね。
本当にエウロパに地球外生命体が存在するのかは分かりませんが、10年後の結果を楽しみにしておきましょう。
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これが望遠鏡で見た時のエウロパ。
木星の明るさがあるので肉眼では見ることが出来ませんが、5~6等星の明るさを持つ星なので望遠鏡を使えばこのように直接見ることが可能です。