宮城県仙台市がタレントの壇蜜を起用し新PR動画『仙台・宮城【伊達な旅】夏キャンペーン2017』をネット上に公開したのですが、その動画の内容に性的な物が多すぎるとして仙台市長を始め様々な人間から苦言を呈されています。
さらに、動画の内容やその後の県の発言から炎上商法も疑われ、PR自体に失敗しているとの声も聞かれていました。

新観光PR動画『伊達な旅』はまず“伊達家家臣・お蜜”という設定の壇蜜が暑さでぐったりとしている“むすび丸”というゆるキャラを宮城に誘う所から始まります。
むすび丸を宮城に誘うシーンにて壇蜜は「宮城…イッ、ちゃう…？」とセクシーな声色でむすび丸を誘い、その後むすび丸は鼻血を出してクラクラしている様子でした。

このシーンの際、壇蜜のセクシーポイントである唇の部分が何故かアップにされています。

CGによって宙に浮かべられている小さな牛タンやずんだ餅をむすび丸へ漂わせる壇蜜。
牛タンは商品名ではなく何故か「肉汁たっぷり牛のシ・タ」と唇アップで表現され、特に食べるシーンなどはありませんがむすび丸の牛のシタおかわり要求に「もう…欲しがりなんですから…。」と笑顔で答えています。

宮城の浦島太郎の話にのっとってか動画中には突然空に浮かぶ亀が出現するのですが、壇蜜はその亀の頭を撫でながら「上、乗ってもいいですか？」とたずね、亀が頭を大きくするシーンもありました。

最後はまた壇蜜の唇アップが映し出され、「あっ、という間にイケちゃう…」とセクシーな声色で仙台と東京の近さをアピールし動画が終了しています。

この動画はYouTubeではコメントできない仕様になっているようですが、低評価が押されている数がかなり多く、高評価数が2469、低評価数が1747と他の動画に比べ低評価率が圧倒的な高確率となっていました。

この動画の内容について仙台市長で仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会の会長職代理者の奥山恵美子市長は定例記者会見にて「観光動画の作成ではあまりにも県に任せすぎていた」と語り、性的な雰囲気の多い観光PR動画に遺憾の意を示しています。

会見では「動画に品位が欠けると批判されても仕方がない」とした上で次からはこのようなことが無いよう台本段階から話し合いにに参加することを表明したのですが…。

この動画の主催者である宮城県知事の村井嘉浩知事はこの動画の内容について「面白いのを作ろうと思って作った」と発言し、市長に苦言を呈された件については「おかげさまで閲覧数が120万を突破した」と動画が話題になった事実を反論の材料にしているようでした。

確かに問題の観光PR動画は2017年7月18日現在140万アクセスを突破しており、まだまだ急上昇を続けています。

コメントできないながらも動画の低評価数がうなぎ登りで上昇しており、ニュースやSNSも公開直後から炎上していた宮城県制作の観光PR動画。

しかし、動画に厳しい声が相次いでいる事に対して村井嘉浩知事は「さらに厳しいことを言っていただくと、もっと伸びると思いますんで、どんどん厳しいことを言ってアクセスを伸ばしていただきたい」と発言し炎上商法が成功している事を喜んでいるような発言を行いました。

以下は観光PR動画を観た世間の反応。
まず、性的な雰囲気の多いPR動画を作った事に宮城県民を始めとした様々な人達が怒りの声を表しており、「あれをみて『宮城に行かない』と、そういう感じにはならないのではないか」と発言した県知事の思惑とは真逆に宮城に行きたくなくなったという声が相次いでいます。

さらに、性的な雰囲気の有無以前に宮城県のPR動画になっていないという声も相次いでおり、紹介動画としてのクオリティーの低さに眉をひそめる声もあるようです。
動画での壇蜜の印象が強すぎて宮城県の印象が残らず、壇蜜のイメージPVのような仕上がりになっているという評価も多いようでした。

そして、県知事が炎上を喜んだ発言をしたことから今回の観光PR動画が炎上商法であった事を確信し、宮城県が国民の税金で炎上商法を行ったとして県内外から怒りの声が爆発しているようでした。

炎上を推奨して話題になっていることを喜んでいる宮城県の県知事ですが、ネット上では思惑とは逆にマイナスイメージがどんどん加速しており、アクセス至上主義のお役所仕事に怒りの声が相次いでいます。
村井嘉浩知事にはしっかりと世間の声を見直してもらい、今度こそ本当の意味で面白く話題になる観光PR動画を作っていって欲しいものですね。