ポケモンGOが7月22日、日本でも配信されました。予想されたとおりのトラブルが次々と起こっています。まさに社会現象です。

リーク情報などひと騒動ありましたが2016年7月22日、やっとポケモンGOが国内でリリースされました。

2016年の小中学校の夏休み初日は、学校により7月18日～25日になります。

22日に始まる学校もあります。

いずれにしろ、夏休みの最初に配信されたことで宿題もあまり気にせずに遊べますね。

勘違いされ、混乱してしまうのですが、ポケモンGOに関係する会社は3社あります。

熊本城が、任天堂に抗議したとのニュースが流れました。

しかし、ほんとうはポケストップの削除はナイアンテックにしたほうが良いのかもしれません。

１　実はポケモンGOというゲームの本体は、Googleから独立したナイアンテック（Niantic Labs）が開発しています。これが海外配信が先だった理由にもなっています。また、Googleマップのデータを元に位置ゲームを作れるので、精度が高く遊びやすいものにすることができました。

２　リリースされた瞬間に株価が暴落した任天堂。ポケモンゲームは任天堂のゲームボーイでデビューしました。しかしこのポケモンGOでは、任天堂は、ナイアンテックに出資したという形です。もちろん配当もPokémon Go Plusの儲けもあるのですが、海外ではポケモンGOはナイアンテックのゲームと捉える場合も多いようです。

３　株式会社ポケモン　任天堂は、こちらにも出資しています。ポケモンのキャラクタービジネスを展開する会社で、ポケモンGOではプロデュースもしています。「仲間と協力してポケモンを倒す」「低課金にし、一部のマニアが高課金するこれまでのSNSゲームの形を変える」というポリシーは、この株式会社ポケモンのものなのです。

ポケモンGOは、実際に外に出ないとポケモンを捕まえることができません。ポケモンが出現する場所はある程度決まっていて、それを「ポケストップ」といいます。

そのポケストップは、ある事情で、神社仏閣、歴史的遺産、などに集中しているのです。

これまで静かなのが当たり前だった、神社や公園にポケモンGOで遊ぶ人が押し寄せると、トラブルが起きそうで心配ですね。

最初に大きなニュースになったのが「出雲大社でポケモンGO禁止」というもの。出雲大社のトップページを見てみると、ど真ん中に「出雲大社境内における使用禁止事項について」と赤い文字で書いてあります。

過去にドローンを禁止した理由は、

・建造物のなかに国宝重要文化財があるため、それを破損する危険がある
・参拝者、観光客、職員の安全が脅かされる
・プライバシーが脅かされる

というものでした。

今回、ポケモンGOを禁止するのは、

・厳粛な雰囲気を守るため
・参拝者が思わぬ事故に合わないようにするため

とのことでした。

4月に熊本地震を体験し、まだ傷の癒えていない熊本。熊本城は今「立ち入り規制区域」になっています。しかし、熊本城にもポケモンは現れるのか、20代くらいの男性が立ち入りを求めたのだそうです。

それを受けた警備員は、立ち入り規制区域であることを説明すると男性はおとなしく帰ったそうですが、これを受けて熊本城総合事務所は、任天堂に抗議したということです。

任天堂、株式会社ポケモン、ナイアンテックは、この件について、NHKの取材に対して、事実関係が確認できないとのことで返答を避けました。

「本殿や神殿付近にいるポケモンは、参拝をしています。参拝中のポケモンをとるのは、やめてあげてね」

これは、子供の夢を壊さないようにうまく考えた文章ですね。神社の人のお人柄を感じます。

「本校のポケモンは、進路達成に向けて真剣に勉強しておりますので学習の妨げにならないように捕まえないでください」

こんなの見ていると、出雲大社が「冷たい嫌な奴」みたいになってきましたね。

もちろん、出雲大社の言い分は正しいと思います(笑)。

宮城県大崎市では、ポケモンGOで遊んでいた中国人男性２人が、団地の敷地内に無断で入り込み、住民と口論になったという事件もありました。

トラブルが収まらず、住民が警察を呼び、その警察に注意されて中国人は帰って行ったのですが、これは立派な不法侵入です。

次は注意だけでは済まされないでしょう。

出雲大社
宮崎神社（広島県、本殿と神殿付近）
仙台育英高校
皇居（おいおい……）

皇居は絶対に入ってはだめですよ。って、なんで皇居に……。皇族の方がどなたかおねだりをされたのかな？

「田舎にはポケモンが1匹もいない」
「家の中にポケモンがいる」

と人それぞれのポケモン出現場所。どのようにして決まったのでしょうか？

ナイアンテックが先に世界展開していた位置ゲームは「イングレス」（Ingress）といいます。

Googleマップ上に基地のようなものを作って、ほかの人と場所を取り合うゲームです。

この基地のことを「ポータル」といいますが、海外版での噂どおり、実際に日本で配信されても、ポータルとポケストップの位置が、ほぼ同じということがわかりました。

現在は中止していますが、イングレスのポータルは、自由に作ることができます。

この画像に出現しているポータルは、イングレスを遊んでいる人が、ポータルにしたい場所の写真を撮り、イングレスの運営に「ポータル申請」をした結果なのです。

ポータル申請が受理されると、ゲーム画面上にはじめて「ポータル」の絵が現れ、そのポータルで遊ぶことができるのです。

そのポータルを受理できる場所は、よく考えられています。ポータルは、安全で、みんなに親しまれ、ずっと存在し続けるような場所でないと受理されません。

たとえば、歴史的な遺跡、公園の銅像、石碑、神社、仏閣、郵便局、銀行、時計塔、などといった場所です。

しかし、イングレスのポータルとポケストップが同じ場所なら安全なのではないか？と思えます。

問題なのは、ポケモンが銅像などの1点に集中しているのではなく、広範囲に出現すること。

実際に、家の前の道にポータルがあると、家の中までポケモンが入ってきてしまう事例もあります。

これでは、他人が自分の家に無断で入ってくるかもしれず、たいへん危険です。さきほど、中国人に侵入された団地もそのような場所だったのかもしれません。

熊本城や皇居のように、絶対に入ってはいけない場所にポケストップがあるのは、大問題です。

まだ3社からの回答はないようですが、一刻もはやく対策を決めてほしいですね。

ちなみに、イングレスのポータルは、削除依頼も再開依頼も英語メールでなら受け付けています。

すでに海外では、子供が撃たれて亡くなっています。

ざっくりすぎるポケモン出現場所を早く修正していただきたいものです。

ポケモンマスターの旅の最初には、ポッポがよく出てきました。

ポッポと共に平和に仲良く、安全に旅を続けてほしいものですね。