食中毒だけでなく、ガンやアレルギーの原因になるカビは梅雨時に対策を!
アレルギーの原因になり発がん性も指摘されているカビ。ジメジメ梅雨の季節はカビも増殖する季節。家のカビは、上手に掃除して、スッキリ退治してしまいましょう!
ジメジメ梅雨の季節に困ったカビは命の危険も!?
梅雨時に嫌なカビの被害ですが、上手に予防と除去をして快適に過ごしましょう。室内のカビを放っておくと、アレルギーなど病気の原因にもなってしまいます。
カビってなに?良いカビと悪いカビ
カビは微生物のなかでも「菌類」に分類され、「真菌」と呼ばれています。胞子を吸ってアレルギーになる、食べ物に着いたカビを食べて食中毒になるという困ったものです。
痒くて辛い水虫や、女性に多いカンジタ症も原因は「真菌」つまりカビです。
しかし、菌類のほかの仲間には、キノコ、酵母があり、美味しくて健康的な食べ物を作ってくれます。ほかの仲間には、わたしたちにとって「良い」ものもあるようですね。
ところで、病気の原因になる微生物は菌類の他に大腸菌などの細菌、インフルエンザウイルスなどのウイルスがあります。これらはカビとは違う微生物です。
梅雨時のカビは困りもの
納豆やチーズという美味しいものを作ってくれる酵母やキノコは別ですが、梅雨時に部屋や浴室に生えてしまうカビは厄介です。発がん性も指摘され、命にかかわる場合もあるようです。
嫌なカビ、一気に片づけてしまいたいものです。
カビの被害はこんなところにも
食べ物についたカビを放っておくと
「お正月の鏡餅に着いたカビは食べても大丈夫」といわれていました。しかしこれは昔のこと。今は医者も管理栄養士も、専門家はみんな「カビが生えていたら捨ててください」といっています。
このまとめでも、カビの生えた餅やパンを食べるのはおすすめしません。
見た目で青や黒の部分を取り除いたとしても、菌糸といって木の根っこのようなものは見えない形で食べ物の奥深くにまで進んでいるからです。
また、カビなど毒素を出す微生物は、わたしたちが想像する以上に早い時間で成長します。中には数時間で食中毒を起こすのに充分な毒素を出すものもあります。また、高温で殺菌すれば良いと思いがちですが、高温でも毒性が残ったままの場合もまれにあります。
カビの色で、安全かどうか分ける考え方があります。しかし、一般的には白や青は混ざって生えていて、安全だとされる白カビを工場で純粋培養するのとはわけが違います。
ブルーチーズのように特別な場合を除いて、食べないほうが安全です。
・カビには、発がん性も報告されています。
・アレルギーの原因になります。
・カビ(毒素)を食べた時の急性の症状は、下痢やおう吐などの食中毒の症状です。
ゆでる、炒める、炊飯などのごく一般的な調理方法でカビ毒が減れば安心なのですが… たとえば、ゆでた場合では、食品に50から80%のカビ毒が残り、ゆで水には10から15%ほどが検出されます。この事からゆでることによってはカビ毒はほとんど分解しないことがわかります。 同じように、油で炒めたり、米を炊飯してもカビ毒はほとんど減りません。
家の中のカビを放っておくと
家の中のカビの被害として、まず見た目の悪さがあげられます。
カビだらけでシミだらけの部屋に住みたくないですね。カビが生えたままの壁はだんだん変色していきます。
そして、胞子をまき散らすため、それを大量に吸い込めばアレルギー症状が起きる場合も。
不衛生な家に食べ物を置いておけば、早くカビてしまい食べてしまうリスクを増やします。
カビ対策は「予防」「対処」「後始末」で!
カビには、「予防」「対処(掃除)」「後始末(次への予防)」で対抗しましょう。
「予防」と「対処」カビた食べ物は早めに廃棄、こまめに家を掃除
定期的に冷蔵庫内をアルコールで拭く、家は掃除機がけや拭き掃除を定期的にする、モノを置きすぎず整頓する、が基本の予防策。(予防)
ゴミは、燃えるゴミ捨ての曜日を忘れないように、早め早めに捨てましょう。
(自治体に確認してくださいね)
カビた食べ物は、心を鬼にして捨てるしかありません。
(みんなあるお腹を壊した経験を思い出そう)
そしてカビた場所は徹底的に、掃除、カビ除去をしましょう。(対処)
お風呂場などの水場は、カビキラーを使うなど、特別なカビ掃除が必要ですね。
気になる場所の近くにウエットシートを置き、いつも拭くようにすると大掃除のときに楽です。
アルコールの使えない場所には、ノンアルコールタイプを。
「後始末」カビ除去が終わったら、次回の予防へ
掃除、ゴミ捨てでカビからさよならしたら、次にカビが生えにくい環境を作りたいですね。
積極的に予防するために、浴室用のカビ予防剤など、今は良い商品がいっぱいあります。(後始末)
面倒だけどカビ掃除は梅雨前~梅雨までにしておいたほうが良い理由
想像しただけで、お風呂に手袋をして入り、カビキラーで高いところにスプレーだなんて面倒ですね。
心の健康にも!カビを取り除いてカビの害を防ごう!
カビの生えた状態をそのままにしておくと、健康に良くないのは前述したとおりです。
カビだらけの下駄箱にある靴を履きつづけたらどうなるか、考えただけでも恐ろしいですね!
綺麗な部屋で暮らせば、気持ちは明るくなります。しかし、その逆なら……。
梅雨時にカビぎっしりな家で過ごすのは、憂うつになります。うつ気味で免疫力を落とし、アレルギー症状が起きやすくなり、ますます憂うつに。
という悪循環が待っています。
想像しただけで暗い気分になりますね。「えいっ!」と気合を入れて一か所でもカビ掃除をしてみましょう!
(それで勢いが付き、他の所をする気になるかも?!)
食べ物のカビ対策と冷蔵庫掃除の具体的な方法!
カビにやられた食べ物は捨てるしかありません。
でも、捨てるのは勿体ないので、できれば食品にカビが生えるのは予防したいですね。食器棚などは、家庭用のアルコールで拭けば除菌になり、目に見えないカビを拭きとることができます。
食べ物はカビ予防、早めに食べる、カビたら捨てる
食品はすべて、賞味期限と保存方法を守りましょう。必ず注意書きに従うようにしましょう。カビを発見したら思い切って捨てます。そんなことにならないように、早めに食べる、賞味期限の近いものを買いすぎないという工夫が必要ですね。
そして、保存する場所が汚れていると、カビが増えます。まず冷蔵庫を掃除しましょう。
1 古い食べ物、傷んだ食べ物、調味料などは思い切って捨てる。
2 取り外せる部品は取り外して、中性洗剤で洗い、乾燥させる。
(食器と同じようにスポンジで洗えばOK)
3 取り外せない部分や壁は、大きな汚れを取り除いた後、アルコールを含ませた雑巾や市販の除菌ウエットシートで拭きあげる。
あまりにもカビが酷い場合、食品にかからないようにしてキッチン用のカビキラーを薄めて雑巾に含ませ、ゴム手袋をして拭きます。
冷蔵庫内は、温度は低いのですがカビの栄養源がたっぷりです。それを取り除きます。もし霜取りの必要な冷蔵庫ならこの機会に終えてしまいましょう。庫内の水分も減らせます。
冷蔵庫以外にも、食品を保存している場所があれば、一度すべて取り出して空にしてみます。そのとき食品の古いものは捨てて、冷蔵庫と同じように中を拭きます。
ゴミが沢山ある場合は、小さなほうきで掃き出しておきます。
内側にニスが塗ってある板と樹脂製のものは、アルコールに溶けだしてしまいます。素材を確認しておきましょう。
アルコールが使えない場所には、ノンアルコールの除菌剤を。
かびそのものは加熱などにより死滅しますが、かび毒の中には比較的熱に強く、通常の加工・調理では十分に減少しないものもあります。このため、一度かび毒に汚染されてしまうと、食品からかび毒を取り除くことは困難であり、食品を通して微量のかび毒を摂取してしまう可能性があります。そのような可能性をできるだけ低くするために、農産物や食品にかび毒を作るかびが発生しないよう適切に管理することが重要です。
こちらもカビ毒については同じ見解。カビないようにするのが重要。
カビ生育の3つの要素をシャットアウト!
カビを増やす3つの要素とは?
カビが増える3つの要素を取り除くことで、発生と増殖も防ぎます。
カビはこの3要素が発生と成長の条件です。
・水分
・温度
・栄養
湿気は梅雨時には、どこでもあります。特にお風呂などですよね。
温度も、平均気温が上がっている初夏から秋にかけてはカビの成長に適しています。
栄養は、食品だけでなく、お風呂場の石鹸かすでも育ってしまいますので、安心できません。
カビの栄養=汚れ
です。
どれかひとつを奪っても、生育しにくくなります。できれば全部取り払ってしまいたいですね。
つまり、この3要素のどれかまたは、全部を奪うのが、カビ対策のポイントです。
カビは家の中のこんな場所に隠れている
この条件からみると、発生しやすい場所もわかってきます。湿気と汚れが取りにくい、ほったらかしになりやすい場所です。常にちょくちょく喚起をするのが大切。
・下駄箱
・畳
・サッシなどの隙間
・水をはじかない材質の壁や床、家具
・ベッド、布団など風通しの悪い場所の布製品
・キッチン、トイレ、風呂、の水回り
・冷蔵庫の中
そして、モノがごちゃっと固まって置きっぱなしのところ。
冷蔵庫も、詰め込みすぎで気流がさえぎられるとカビの好条件に。もちろん、古い食品が入ったままだと、知らない間にカビが育ちます。また、エアコンの内側も結露が入り込んでカビが生えます。
マンションなど機密性の高い住居は、特に注意です。
換気をこまめにすることで、普段からカビの成長を邪魔することができます。
部屋の中のカビ対策!掃除方法です
部屋の掃除は、冷蔵庫の掃除が大規模になったと想像してみるとわかりやすいと思います。
3つの条件をシャットダウンします。掃除するときは、窓を開けてすることが多いので換気にもなりますね。
そのまえに!フワフワにカビが生えていたら、掃除機は禁止です!
掃除機のしくみは、吸い込み口からホコリを含んだ空気を吸い込み、中のフィルターでホコリを捕まえて、いらない空気を後ろから吐き出します。
しかし、カビの胞子がフィルターを通り抜けてしまうと、家じゅうに胞子をまき散らすことに!
面倒でも手作業でカビを取り除いた後にしましょう。
同じ理由で、エアコンをしばらく使っていないときも、エアコン用の洗剤などで中のカビを取り除いてからにしましょう。
畳や床のカビは、家庭用アルコールで拭いて除去しましょう。
それでは、部屋を掃除しましょう
カビキラーを使う場合は、ゴム手袋、マスクをして、汚れても良い服装で行います。
壁、床、畳、窓の隅、できれば天井もしたいですね。ただ高いところの掃除は安全対策を充分しておきましょう。
窓ガラスは一般的な窓拭きで大丈夫です。窓枠など構造が複雑ですき間がある場所は、掃除用ブラシなどでゴミを取り去った後にアルコール雑巾などで拭いておきます。
壁、天井、そして家具も大きい汚れを水拭きなどで取り除いてから、除菌剤で拭くという手順です。
ところで、窓枠のゴムパッキンが黒カビにやられていることがあります。周りを目張りしてからペーパータオルに含ませたカビキラーをしばらく湿布しておきます。
お子さんの居る家は、部屋に入らないようにしてから行ってください。
ふとんカバー、カーテンなどの布製品ですが、洗濯が一番良いです。できれば梅雨入り前に洗濯して干しておくとベストです。洗濯用のハイターが使えるものは使いましょう。
家具などで、樹脂製のものはノンアルコールの除菌剤を使いましょう。
目張りはこのようなマスキングテープで行います。このテープの粘着剤はゴム製ですが、家の材質によって使えないので確認を。
洗剤が飛び散るなら、汚れた部分→マスキングテープ→新聞紙、という順番でカバーします。
出典:梅雨の季節に窓を掃除してカビも一掃してスッキリ! | Pixls [ピクルス]
ゴム手袋をして水回りを!
カビキラーが皮膚に触れると荒れてしまいます。ゴム手袋をしましょう。
・キッチン 三角コーナーや排水口がカビの宝庫です。取り外してブラシなどで汚れを洗い流し、それらより大きいバットなどにキッチンカビキラーを薄めた水を満たして付けておきます。
調理道具では、ステンレス製とプラスチック製のものはカビキラーができます。ついでにつけ置きしましょう。
大きすぎる場合は、シンクに置いて泡スプレータイプのカビキラーで全体に泡をふきつけます。
最後によく流水ですすぎ、乾かします。
時間や濃度は、それぞれの洗剤や殺菌剤の注意書きを守ります。
そんなにカビが気にならない場所は、アルコールで拭きます。冷蔵庫は先に書いたとおりに。
・お風呂
壁や天井に黒カビがびっしり!と悩む人が多いですね。
お風呂用のカビキラーなどの殺菌剤が有効です。
専用の散布用ボトルを使い、全体に広げてしばらく置き、よく洗い流します。カビキラーの説明には5分で根っこまで届くとあります。そんなに長時間でなくても良いでしょう。
必ず換気をして、服装は色が抜けても良いものを着ます。天井にも使う時は頭も保護しましょう。
手に着いたらよく洗い流すなど、絶対に注意書きを守ってください。
プラスチックやゴム部分のしつこい黒カビは、窓のところと同じようにキッチンペーパーやサランラップで湿布をして置いておきます。30分から1時間くらいで洗い流します。
・トイレ
便器の内側のほかに、水洗タンクの下、便器の裏側などがカビやすいです。トイレ用の除菌シートでさっと拭いても良いですね。
お風呂もトイレも、もしタイルを使った壁なら、目地がカビやすいです。大きなゴミと汚れを取り除いた後、どうしてもカビが目立つならカビキラーをします。
トイレに置いてあるタオルや、トイレットペーパー、カバーなどを外に出し、カビキラーをして時間を置き、最後によく洗い流します。水分が残るといけないので、全体を乾いた雑巾などで拭いて乾かします。
「混ぜるな危険」!カビキラーは効果抜群だけど危険な薬品
カビキラーがカビを殺菌する成分は「次亜塩素酸」というものです。強いアルカリ性で、直接触ると肌が荒れます。もちろん、目や口に入れてはいけないものです。
また「混ぜるな危険」の薬品で、他の酸性の薬品や洗剤と混ぜたり一緒に使ってはいけません。人体に有害なガスが発生します。お互いに、洗い流さないまま上から振りかけるのもいけません。
このような注意事項がある薬品なので、使用には充分注意をしてくださいね。
電動スプレーのカビキラーがすごく楽です!
ちなみに「カビハイター」でも同じです。今回は「次亜塩素酸」とか書くとわかりにくいので、カビキラーと統一して書いています。
せっかくカビを退治したら、次はカビにくくしよう!
お風呂と浴室にカビキラーをした事のある人は、その後すぐにまたカビが生えてしまい絶望した経験があるのではないでしょうか。
3つの要素を常日頃からカットして、カビの生えにくい環境にしましょう。
掃除の後には、カビを生えにくくする工夫を!
・水分をカット
お風呂にスクイージーを用意しておき、出る時に壁やガラスの水分を拭きとっておきます。
お風呂、トイレ、その他換気扇がある場所では、こまめに換気扇を回しましょう。
お風呂のグッズ(浴槽の蓋やすのこ)は、立てかけるなどして水を切りましょう。
雨が降っているときは、換気扇よりも除湿器プラス扇風機で、空気を循環させましょう。
日頃から、換気をこまめに行いましょう。朝起きたら窓を開ける、などです。
布製品は洗濯の後、しっかり天日で干すか乾燥機で乾燥させましょう。
・温度をカット
お風呂から出る時に浴室中に冷たい水のシャワーをかけておきます。
冬も無駄な暖房はなくしましょう。
換気も時によって室温を下げることができます。
・栄養をカット
汚れ、埃は常に掃除。
お風呂の石鹸カス、体から出たアカもまめにブラシで掃除。
キッチンに食べ物が落ちている、生ごみを捨てずにほったらかしということのないように。
冷蔵庫や食品庫は定期的な整理と掃除を。
出典:Pixls [ピクルス]
カビ防止には、家庭用アルコールか防カビくん
樹脂などでなく、使える場所には(家の中のほとんどに使えますがよく調べてください)、家庭用アルコールを拭きつけておくとカビ予防になります。
また、カビキラーもある程度はカビ予防になるのです。
ほかに、浴室用のカビ予防剤(防カビくん)が何種類か販売されています。カビキラーも防カビくんも、扱いを誤ると危険な成分なので、お子さんやペットなどが、掃除中の部屋に入らないようにしてください。
家庭用アルコールや消毒用アルコールは、「消エタ」「消毒用エタノール」というものがあり、親しまれています。アルコールに除菌効果を高める添加物を入れたものです。
一本用意しておくと、食器棚をさっと消毒したりと、心配なときに常に使えます。(飲めないので、食器を消毒する時は注意)
揮発性があり、後で拭きとらなくていいのも手軽です。ただし火の近くで使うと引火するので危険です。
梅雨時のカビ対策まとめ
梅雨時には、空気を乾燥させて水分を減らすのは難しいですね。
また、気温をコントロールするのも限界があります。
自力で出来ることは、ゴミ捨てと掃除とカビ取りです。
がんばりましょう。
出典:Pixls [ピクルス]
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