三代目ジェームズ・ボンドは超色男!「ロジャー・ムーア」

 ショーン・コネリー、ジョージ・レーゼンビーの跡を継ぎ、3代目ジェームズ・ボンドを演じたのは「ロジャー・ムーア」でした。ロジャー・ムーアは007シリーズ史上最も多くの作品でジェームズ・ボンドを演じた俳優として知られています。また、007と同様に英国の国民的ヒーローである「シャーロック・ホームズ」のその両方を演じたことのある唯一の俳優でもあります。
 

出演作

第8作「007 死ぬのは奴らだ」

 007シリーズ第8作目となった本作は、ロジャー・ムーア初主演作品であり、低迷していたシリーズの人気を立て直すことになった作品でもあります。ロジャー・ムーアの演じるジェームズボンドは、それまでのショーン・コネリーやジョージ・レーゼンビーらの演じるボンドに比べ、よりユーモアに溢れ、それまでのボンドにはない「新しいボンド」を演じています。
 また、今作では主題歌(「Live and Let Die」)にポール・マッカートニーが起用されたことも話題になりました。1973年公開。

 三代目ボンド役にR・ムーアを迎えたシリーズ第8作。麻薬事件を追うボンドは、麻薬を無料で配り社会の壊滅を図るミスター・ビッグという男に行き当たる……。主題歌ポール・マッカートニー&ウィングス。

第9作「007 黄金銃を持つ男」

 ロジャー・ムーア演じる007の中でも特にアクションシーンの多い作品です。「黄金銃を持つ男」との死闘に手に汗にぎること間違いなし!?1974年公開。

 “黄金銃を持つ男”と言われる一流の殺し屋スカラマンガに、英国情報部員ジェームズ・ボンドの暗殺指令が下った。それを察知した英国情報部は、ボンドの安全をはかるため一時的に解任する。だがボンドは、スカラマンガと対決するため、彼のひそむ中国の孤島へと飛ぶ……。

第10作「007 私を愛したスパイ」

 記念すべき007シリーズ15周年記念作品にして10作目となった今作は、ロジャー・ムーア本人も一番のお気に入りとのこと。この作品の見所はやはり特殊装備の数々でしょう。その1つである水陸両用のボンドカー「ロータス エスプリ」は、実際に撮影された車両のうちの1台がオークションにかけられ11万1500ポンドで落札されました。(約1700万円)
1977年公開。

 英ソの原潜が行方不明になるという事件が発生、にわかに東西の緊張が高まる。事態を憂慮した英国情報部は、真相究明をボンドに命じた。やがて事件の背後に、世界征服をたくらむ秘密組織が介在することを突き止めたボンドは、ソ連の女スパイ、アニヤと協力して組織の海上要塞を破壊する……。

第11作「007 ムーンレイカー」

 007シリーズ第11作目はなんと宇宙に飛び出してしまいます(笑)宇宙ステーションの中で繰り広げられるアクションとロマンスに釘付けになってしまう作品です。1979年公開。

 イギリスへ輸送中の、アメリカのスペース・シャトル、ムーンレイカーが何者かによって奪われた。事件の調査に乗り出したボンドは、背後に、人類抹殺を計画する組織があることを突き止める……。前作でも登場した、鋼鉄の歯を持つ殺し屋ジョーズが不死身の大活躍をみせる。主題歌シャーリー・バッシー。

第12作「007 ユア・アイズ・オンリー」

 SF色の強い前作「ムーンレイカー」とは打って変わって、今作では終始アクション連続!カーチェイスやスキーアクション、銃撃戦など見所満載のスリリングなシーンが目白押しです。
 ちなみに、タイトルの「Your eyes only」とは日本語で「読後焼却すべし(あなただけが見てください)」という意味です。1981年公開。

 ギリシャ沖で遭難した英監視船には、東西均衡のバランスをも崩しかねないミサイル誘導装置ATACが積載されていた。引き上げの作業にあたっていた海洋考古学者が何者かに殺害されるに至り、ジェームズ・ボンドに出動の命が下った。主題歌シーナ・イーストン。

第13作「007 オクトパシー」

 まさにハーレム!007シリーズの中でもこれほど多くの女性が登場する作品もあまりありません。前作に引き続き激しいアクションにも注目です。1983年公開。

 宝石の密輸事件を追っていたボンドは、美貌の女性実業家オクトパシーと出会う。彼女はよりすぐった美女からなる、私設のボディガードを所有していた。そして彼女を利用してNATOの軍事施設破壊をもくろむ、インドの王族カーンの存在が明らかになっていく……。主題歌リタ・クーリッジ。

第14作「007 美しき獲物たち」

 007シリーズ第14作目となった「美しき獲物たち」を最後にロジャー・ムーアはジェームズ・ボンド役を引退します。実にその間13年計7作品に出演しました。
 その最後を飾る作品にふさわしく、007らしいアクションやラブシーン、そしてロジャー・ムーア特有のユーモア溢れるボンドの集大成をぜひご覧ください。1985年公開。

シリコン・バレー壊滅を図る、天才的な大富豪マックス・ゾリン。たった一つのマイクロ・チップから、ボンドは彼の野望に気付く。だがゾリンの身辺を探るボンドの前に、恐るべき腕をもった女殺し屋が現れた……。悪役ゾリンにはC・ウォーケンが扮した。主題歌デュラン・デュラン。

まとめ

 それまで「ジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー」というイメージを覆し、新しいボンド像を作り上げたロジャー・ムーア氏。彼の功績は以降のボンドを演じた俳優たちに多大なる影響をもたらしました。そして、史上最も多くボンドを演じた俳優としてこれからもたくさんのファンに愛されることでしょう。

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