アメリカでは7000万ダウンロードを突破し子供から大人にまで大人気のスマホゲーム『ポケモンGO』。

もはやアメリカで知らない人はいないともいえるこのゲームですが、ニューヨーク州の知事アンドリュー・クオモ氏はポケモンGOを性犯罪者がプレイできないように現在働きかけているようです。
超局地的とも思える州知事の対応に賛否が集まっているようです。

ポケモンGOがリリースされてしばらく経った後、ニューヨーク州知事はポケモンGO制作会社インテックへ一通の要望書を作成しました。

気になる要望書の内容をまとめると、
・保護監視期間中または仮釈放中の性犯罪者がポケモンGOにアクセスできないようにして欲しい
・Apple社やMicrosoft社のように元性犯罪者リストに名前のあるプレイヤーのオンラインネームなどを定期的にニューヨーク州更生・社会内監視局へ報告するようにして欲しい
・元性犯罪者の住居近くにポケストップやジムを配置しないでほしい
といったもの。

一見ありえないような要望にも思えるこの内容ですが、ポケモンGOに似たアメリカのインターネット対応ゲームはこれらの要求を行っている会社が多いんだそう。
文化の違いは恐ろしいですね。

ポケモンGOがプレイできない期間は仮釈放中・保護監察期間中の間だけであり、それが終わればアクセス禁止が解かれてゲームは遊べるようになるとのことですが…ポケストップやジムはそんな元性犯罪者たちの近くにも置いてほしくないんだそう。

なぜニューヨークの州知事が性犯罪者のポケモンGOプレイを禁止したいのか調べてみたところ、州知事が『子どもたちの安全を守ることが我々の最優先課題である』という考えを持っていたからということが明らかになりました。

なんでもポケモンGOリリース後元性犯罪者が住んでいる区域で子どもがポケモンGOをプレイしており危機感を抱いたからとのことでしたが…過剰反応すぎる気がするのはお国柄でしょうか？

数あるスマホゲームの中でポケモンGOが特に危ないと言われる理由として、ポケモンGOのアイテム『ルアーモジュール』の存在が挙げられています。

ルアーモジュールとは好きなポケストップに利用してマーカーをつけ、マーカーのついたポケストップ周辺にいる全てのプレイヤーがポケモンを物凄くゲットしやすくなるとても便利なアイテムなのですが…これを使うとポケストップについたルアーモジュールのマークを見つけた子供のポケモンGOプレイヤーを多く呼び寄せることが出来てしまい、性犯罪の被害者になりやすい『子ども釣り』が出来てしまうと考えられているようです。

事実、アメリカでは実際にルアーモジュールでポケモンGOプレイヤーを集め、やって来たプレイヤーの金品を奪うポケモンGO強盗がすでに数件発生しています。

日本では考えられないこの措置ですが、そもそもニューヨーク州は性犯罪者に超厳しく『ミーガン法』という法律で性犯罪経験者はかなりえげつない扱いを受けているよう。

まず、住所。
電話番号と同じ位不用意に他人に知られたくない個人情報No.1の情報ですが、ニューヨークでは性犯罪者の出所後性犯罪者本人が転入する場所・転出する場所の周辺住人にこれから住む住所が告知されるようになっています。

場合によっては名前や現在の住所などがかなり長期にわたってインターネットに公開され、誰でも簡単に調べたい性犯罪者の住所が分かる仕組みになっているんだそう。

更に保護監察期間中の性犯罪者はスマホの一部機能の利用が禁止され、今利用しているアプリの種類やゲームで使っているユーザーネーム、利用中のメルアドなどを定期的に細かく報告しなければならないんだそう。

日本では考えられないほど厳しい対応を行っているニューヨーク州。
この対応は「子どもを性犯罪者に近づけないで済む」「性犯罪の抑止に繋がる」と支持される一方「再犯防止効果が望めない」「反省している性犯罪者の社会復帰妨害に繋がる」など批判の意見も数多く出ており賛否両論となっているようです。

日本でも性犯罪とまではいかないものの、ポケモンGOをプレイしている女性を狙った『ポケモンGOナンパ』が頻発しており悪質プレイヤーのアカウント停止が一部で求められています。

アップデートでチートツール使用者のアカウントは停止されましたが、今回の件でこれからはそういった性的悪質プレイヤーのアカウントも注視されるようになるかもしれませんね。