4月から新制度にかわるらしい

新制度に代わると病院にかかる費用はどうなるの?
高くなるってほんと?

厚生労働省は五日、大病院を紹介状なしで受診した患者に初診料とは別の追加負担を求める制度について、負担額を最低五千円とする検討に入った。二〇一六年度からの導入に向け、関係者と調整を進める。高度な医療を提供する「特定機能病院」など全国の約二百五十病院が対象となる見通し。

つまりどういうことになるのか詳しく見ていきましょう。

○対象となる医療機関:
 ・特定機能病院
 ・一般病床500床以上の地域医療支援病院
 具体的には、高度な医療を提供している大学病院や国立病院機構、複数の診療科がある大きな民間病院など。

○定額負担の最低料金
 ・初診時5000円(歯科は3000円)
 ・再診時2500円(歯科は1500円)
 この金額は最低料金で、実際の金額は病院の裁量で決められる。

○例外規定
 ・緊急その他やむを得ない事情がある場合
 救急の患者、難病などで公費負担医療の対象になっている患者、無料定額診療事業の対象患者、HIV感染者。
 ・その他、定額負担を求めなくてもよい場合
 同じ病院内の他の診療科を受診中の患者、メタボ健診やがん検診などの結果で精密検査を受けるように指示された患者、症状が重くて受診後すぐに入院した患者、その病気を専門に治療する診療所が地域にない場合、新しい薬などの治験に協力している患者、災害で被害を受けた患者、など。

これらの規定を見る限り、どうやら国民の医療費負担をでたらめに増やしたり、大学病院から一般の患者を締め出すという取り組みではなさそうです。

そもそもどうしてこのような制度実施に至ったのか

制度改正のポイントは、大学病院を利用する患者層にあった。

特別料金の負担の対象となるのは、軽症にもかかわらず、「大きな病院のほうが安心だから」「ブランド病院に通院したい」「いちばん近いから便利」など、個人的な理由で大病院を受診している患者だ。

実際に、軽症者が大学病院を受診することで、大学病院でしか処置を受けられない患者さんは困っているようです。

そういう患者が増えたことで生じた問題点が深刻な事態に。

 実際、勤務医の4割が1週間60時間以上の労働をしているが、これは一般的に考えると残業が120時間で、過労死認定基準を超えた労働時間となる。また、宿直をした翌日も86.2%が通常通りに勤務しており、勤務医の過酷な労働環境が伺えるのだ(独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の4割が週60時間以上の労働 ~『勤務医の就労実態と意識に関する調査』調査結果~」より)。
今は、大手メディアではほとんど報道されなくなり、「医療崩壊」という言葉も聞かれなくなったが、世間がその言葉を忘れただけで、勤務医の労働環境が根本的に改善されたわけではない。

この事態に対して、国がとった措置が今回の新制度です。

そこで国が目指しているのが、「大病院は専門性の高い手術や抗がん剤の治療」「診療所や中小病院は慢性期の治療や日常的な健康管理」などと医療機関が役割分担をして、病院完結型の医療から、地域全体で患者を治し支える医療への転換だ。
 国民にも医療機関の利用方法を見直してもらう必要があるため、その対策として導入されたのが、4月から始まる紹介状なしで大病院を受診した患者への特別料金の義務化だったのだ。

以前から似たような制度はあったが、その効果には疑問も。

すでに入院用のベッド数が200床以上の病院では、紹介状なしで受診した患者から特別料金を徴収してもよいことになっている。だが、特別料金を加算していた病院は、初診時45%と半数に満たなかった。
さらに、2013年4月からは「低紹介初・再診料」という制度も導入された。高度な医療が必要ないのに患者の自己都合で通ってくる患者が多い大病院の初再診料を引き下げ、その分、患者に特別料金を請求するという制度だ。

しかしこれらも実際には効果が無かった。

だが、この仕組みも患者を誘導する大きな手立てにはならず、今もまだ大病院の通院患者のうち6~8割は紹介状を持たずに受診している。

医療機関を適切に利用するには国民一人一人の心がけが必要。

2014年に改正された医療法によると

医療法 第六条の二の3
 国民は、良質かつ適切な医療の効率的な提供に資するよう、医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携の重要性についての理解を深め、医療提供施設の機能に応じ、医療に関する選択を適切に行い、医療を適切に受けるように勤めなければならない。
 つまり、「いつでも好きなときに、好きな医療機関を使ってよい」というこれまでのフリーアクセスの概念を改め、「必要なときに、病状に合った医療機関を使う」といった考えに変えていく必要があるということだ。

まとめ

繰り返しになりますが、今回の制度は「大学病院が通常の機能を果たせるようにする」ための制度改革の一部のようです。

大学病院に行く前に、一度かかりつけ医に診てもらうことが理想的ですね。

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