電通社長が自殺した高橋まつりさんの違法残業を認め謝罪

刑罰がたったの罰金50万円!?パワハラ上司はなぜ無罪!?

2017年9月22日、東京簡易裁判所にて高橋まつりさんの過労自殺の裁判が行われました。
その裁判で電通社長の山本敏博氏は高橋まつりさんに違法残業をさせていたことを認め、家族に謝罪を行います。
しかし、検察が山本敏博社長に求刑した刑罰は罰金50万円だけでした。

電通の高橋まつりさん過労自殺事件まとめ

1日20時間の過労で自殺へ

最高月130時間の違法残業をさせられていた

最高月130時間の違法残業をさせられていた

2015年12月25日、東大卒の美人東大生高橋まつりさんが最高月130時間の違法残業と上司からのパワハラを苦に寮から飛び降り自殺をしてしまいました。
電通は初めこの飛び降り自殺を“彼氏との別れ話を苦にした自殺”と主張していたそうですが、弁護士などの調査によって裁判所から過労死の認定が下りるとその主張を覆し、1日20時間の労働をさせていたこともあったと認めます。

自殺前のTwitterの書き込み

自殺前のTwitterの書き込み

画像は高橋まつりさんが自殺する前にTwitterでツイートしていた文章をまとめたもの。
ツイートには「睡眠時間は1日2時間」など常軌を逸した労働をさせられていたことが分かる文章が綴られており、「鬱だ~」というツイートを最後に自殺していたことが判明しています。

高橋まつりさんのTwitterは公開アカウントだったはずなのですが、2017年9月現在高橋まつりさんのTwitterアカウントは鍵垢となり、ツイートが見られなくなっているようでした。

この事に関し、Twitterアカウントを非公開アカウントにするには本人しか知らないパスワードを入力してログインする必要があったはずなので、Twitter社の方が手を回した可能性が高いと推測されているようです。

ブラック企業大賞にも選ばれる

ブラック企業大賞にも選ばれる

高橋まつりさんの自殺で企業の隠ぺい体質や過酷すぎるブラック企業っぷりが明らかとされ、イメージが大幅ダウンした電通。
この話題性はあまりに大きく、2016年の『ブラック企業大賞』に選出されて以降電通は日本屈指のブラック企業として悪名を轟かすことになりました。

本当の自殺理由は上司のセクハラ・パワハラだった!?

本当の自殺理由は上司のセクハラ・パワハラだった!?

月100時間以上の違法残業が原因で自殺したと報じられている高橋まつりさんの自殺ですが、Twitterの内容からネット上では高橋まつりさんの本当の自殺原因は残業ではなく上司の過酷なセクハラ・パワハラだったのではないかとも言われています。

事実、自殺の約10日前には若い女の子だからと上司から“見返り”を求められたことを匂わすツイートが投稿されていたようでした。

私の仕事や名前には価値がないのに、若い女の子だから手伝ってもらえた仕事。聞いてもらえた悩み。許してくれたミス。程度の差はあれど、見返りを要求されるのは避けて通れないんだと知る

まつり (@matsuririri) 2015年11月14日

求められた「見返り」とは!?

部長「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」「会議中に眠そうな顔をするのは管理ができていない」「髪ボサボサ、目が充血したまま出勤するな」「今の業務量で辛いのはキャパがなさすぎる」

わたし「充血もだめなの?」

— まつり (@matsuririri) 2015年10月30日

パワハラ上司の肩書は部長

パワハラ上司の名前は“日高”部長だった!

パワハラ上司の名前は“日高”部長だった!

ちなみに、Twitterの内容から高橋まつりさんにパワハラ発言を行っていたのは電通デジタルアカウント部の元部長・日高部長である事が判明しており、その上司も書類送検されていたことが明らかとなっています。

しかし、こちらの裁判の結果起訴猶予処分であり、証拠は揃っていながら不起訴として罪に問われなかったようでした。

起訴猶予
犯罪の疑いが十分にあり、起訴して裁判で有罪に向けて立証することも可能だが、特別な事情に配慮して検察が起訴しないこと。 比較的軽い犯罪で、本人が深く反省していたり、被害者と示談したりした場合に選択する。 同じ不起訴でも、証拠が足りず犯罪の疑いが弱いと判断して起訴を見送る「嫌疑不十分」とは異なる。

起訴猶予とは - コトバンク

東京簡易裁判所で異例の正式裁判へ

略式起訴では済まされない!?

東京簡易裁判所が書面のみでの処分は不当と判断

東京簡易裁判所が書面のみでの処分は不当と判断

高橋まつりさんの自殺後労働基準法違反の容疑で略式起訴され、書面での処分が決まりかけていた電通。
しかし、東京簡易裁判所が書面だけでの処分は不当と判断し、2017年9月22日、東京簡易裁判所で正式裁判が行われる事になりました。

山本敏博社長が過労死残業を認め謝罪

山本敏博社長が過労死残業を認め謝罪

その裁判にて現電通社長の山本敏博社長は高橋まつりさんの母親が座る傍聴席に向かって深く頭を下げ、高橋まつりさんの他100人以上の社員に違法残業を課していたことを認めた上で「心からおわび申し上げる。このようなことを二度と繰り返さない」と謝罪の言葉を述べました。

検察の求刑は罰金50万円のみだった!

電通への少額過ぎる刑にネットが炎上

検察の求刑は罰金50万円だった!

検察の求刑は罰金50万円だった!

社員100名以上に違法残業を課していたことが認められ、高橋まつりさんの死亡も労働基準法違反による過労死であった事が名実ともに確定したこの裁判。
しかし、電通への検察の求刑は罰金50万円と非常に小さなものでした。
この罰金刑の求刑額が公表されると、あまりの額の小ささに驚きと怒りの声が上がります。

罰金50万円の理由は?

労働基準法の壁

労働基準法の壁

電通に対する求刑が罰金50万円とあまりに軽い求刑だった理由として、労働基準法の壁が挙げられているようでした。
労働基準法は罰金の上限が50万円ですので、それ以上の金額を求刑することは法律上不可能のようです。

いくら被害者が死亡していても労働基準法違反が高橋まつりさんの自殺原因とされていますので、他の罪を適用することは出来なかったようでした。

まつりさん自殺前の過労死民事裁判では約1億2600万円の損害賠償支払い命令

まつりさん自殺前の過労死民事裁判では約1億2600万円の損害賠償支払い命令

しかし、高橋まつりさんが自殺する約15年前にも当時入社2年目で24歳だった男性社員の大嶋一郎さんが電通によって過労死させられたと認められており、この時の民事裁判では裁判所から約1億2600万円の損害賠償支払い命令が出ています。

刑事裁判では50万円の罰金刑で確定すると思われますが、民事裁判ではまた違う結果が下されそうです。

電通過労死事件の裁判結果は10月6日

高橋まつりさんに冥福あれ

2017年9月22日に行われた今回の公判結果は翌月の10月6日に判決が出ると言われており、電通側は量刑の重さから上告しないと言われています。
法人として50万円の罰金というのは人命に対しあまりに軽すぎると意見されていますので、民事裁判の結果に期待したいところです。

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*Putyu*

元栄養系大学生。得意科目はダイエット。
辛いものと猫が大好き