見た目のインパクトなどからテレビで取り上げられ話題となっている“おとなまき”ですが、専門家の一部から“おとなまき”の効果について疑問の声が上がっており、同時に危険性までが指摘されているようでした。

“おとなまき”とは、生後3～4ヶ月の赤ちゃんの夜泣き対策に行われている“おひなまき”を大人が行う健康法であり、画像のように大きな布に全身をくるまれる事で様々な効果があると大きな話題となっています。
新たな健康法として紹介されたこの“おとなまき”はテレビで紹介されると同時に一気に「怖い」と有名となり、一躍知名度を上げることとなりました。

この“おひなまき”を考案したのは京都の助産師である渡部信子氏。
この方は骨盤妊活をテーマにした本を複数出版している方であり、“おとなまき”以前は妊婦の骨盤を支えて逆子を治す『トコちゃんベルト』という骨盤ベルトを考案した方のようです。

“おとなまき”を考案し、実際に講座という形で普及活動を行っている渡部信子氏らによると、おとなまきは産後の背中や腰の痛みを軽減し、腹横筋や腹斜筋などといったインナーマッスルを鍛える効果があるとのこと。

さらに、骨盤矯正効果もあり、ブログでは体の柔軟性が上がり姿勢が良くなっるという効果も発表されているようでした。
画像は渡部信子氏らが運営している『NPO法人美えな塾』のブログに掲載している物なのですが、見比べてみると確かにおとなまき前よりも体が柔らかくなっているように見えますね。

また、胎児のように体を丸める姿勢のままになる事から「狭くて落ち着く」という声が数多く聞こえており、新しいリラックス方法としても注目されているようです。
一見ホラー映画のワンシーンか宗教のようで怖いといわれる“おとなまき”ですが、見た目のインパクトに反し、中の人はかなり気持ちがいいそうです。

産後の痛みの軽減や骨盤矯正などに効果があるとして注目を浴びるようになった“おとなまき”。
しかし、一部の人間の間で「“おとなまき”の動きが骨盤矯正のストレッチに酷似している」という指摘があり、これらの効果はおとなまき前やおとなまき中に行われるストレッチの効果で、“おとなまき”自体には何の効果もないと言われています。

さらに、“おとなまき”についてカイロプラクティック医師は「リフレクソロジーやストレッチのようなものだとしてもそれほどの効果があるとは思えない」とし、病院離れによる病気の見逃しや症状悪化の危険性を訴えています。
さらに、“おとなまき”での行動自体に危険を訴える人間もおり、「今すぐやめろ」という注意喚起も見られました。

『NPO法人美えな塾』が行うおとなまきの講習会の受講料は非常に高値であり、使用される『おとなまき用布』や『首まくら』も一般のものに比べ、とても高価となっています。

また、渡部信子が産後のO脚やプロポーションの崩れに効果があるとして売り出していた『トコちゃんベルト』も医学的根拠が証明されておらず、逆に子供が逆子になってしまったという声が上がる前歴などがあった事からただのビジネス商法ではないかという疑惑も指摘されているようでした。

大々的に宣伝されている反面疑惑の声も多く上がっており、効果に疑問が残る“おとなまき”。
産後の腰や背中の痛みは出産時の骨盤やじん帯、関節などの損傷が原因の場合もありますので、まずは病院に行ってお医者さんにしっかりと対策を訊ねてからの方がよさそうですね。