映画「永い言い訳」がこの１０月半ばに公開され、大好評の本木雅弘さん。控えめなシャイな役も、コミカルなＣＭも、権力者の役も幅広くこなしています。最近公開されている主演映画のエピソードも交えて、５０才になっても色あせない輝きを放つ彼の魅力に迫ります。

最新主演作「永い言い訳」では、原作を読んでいる奥さんに「あなたそっくり」と言われるほど役にはまりきった本木さん。
「おくりびと」「日本のいちばん長い日」などの日本アカデミー賞をはじめ、キネマ旬報ベスト１０主演男優賞など数々の賞を受賞していますが、演技派のなかでも、あんまり泥くさい印象がしないというか、紳士的な魅力だな・・って人は多いのではないでしょうか。実際、彼自身も「普段は偉人の役とかが多い」と言っているように、徳川幕府の将軍や昭和天皇など歴史的な人物の役も多いですよね。
だからこそ、凶悪犯を演じた去年の映画で「俺を殺せ！」と歯を食いしばって引き金を引かせようとする場面なんか、もうぞくぞくっとします。
（怖いっていうのとカッコいい顔なのと両方で。犯罪者ですけどｗ）

本木雅弘のプロフィール

本名：内田雅弘　（旧姓：本木）
生年月日：１９６５年１２月２１日（５０才）
出生地：埼玉県桶川市
国籍：日本
血液型：Ａ型
身長：１７２ｃｍ（３サイズは公開されていないようです）
職業：俳優
活動期間：１９８２年～現在
活動内容：１９８２年シブがき隊としてデビュー、１９８８年シブがき隊解散後、俳優に転身
事務所：メンズアート（個人事務所）

ちなみにお子さんの名前は娘さん（芸能人）が伽羅（きゃら）さん、雅楽（うた）君、玄兎（げんと）君とおっしゃるそうです。
伽羅は甘い香りの伝統的な香木。雅楽はこれも日本の伝統的な音楽で、革新派だと東儀秀樹さんがいらっしゃいますよね。玄兎は古い言い方で月にいる兎のことだそうです。雅びですね！

「永い言い訳」は１０月半ばから公開され、大好評を得ているようです。不倫中の人気作家が妻の旅先での死の知らせを受け、妻の親友の遺族と出会い、思い付きから彼の子供たちの世話をしはじめます。
同じ夫の立場でも、自分とは違う妻への向き合いかたをしている大宮と、彼の子供たちとの交流を通じて、主人公が他人への思いやりに目を向けていくさまを魅力的に演じています。

なんともアットホームな、パパ代わりのひとときです。

自分とは違い奥さんからのメールをいまだに消せないでいる大宮に、妻が死んだときに不倫相手と会っていたことを告白、「君とは全然違うんだよ！」と叫ぶシーンも。

情けないな・・なんて思いつつも、キュン！としながら見てしまいます

「永い言い訳」は原作も執筆した西川美和監督ですが、主役の幸夫に本木雅弘をというのは是枝裕和監督のアドバイスだったそう。

う～ん、なんとも奔放な表情、彼がやってくれると一層クレイジーです。髪型も似合ってますね！

ついでに、２０１５年の「天空の蜂」もご紹介しましょう。
原子炉で働いていたために子供がいじめにあい、電車に飛び込んで死んでしまったという暗い過去を持つ凶悪犯を演じています。
素性がわかるまでは、原子力エネルギーはこれだけ現代に必要なんです！と説明したりして、腹に思惑をタメながらしゃきしゃきと動く姿、まったく悪党だとは感じさせないのです。

ラスト近くで感情をあらわにして、かつての友だった主人公と格闘する場面とのギャップにどきっとします。
この頭脳犯がこんなこと考える奴じゃなくてもっと純粋に家族思いの正義の味方だったら、女性はイチコロですよ、ほんと。

彼は埼玉県桶川市（現名称）の出身だそう。
おどろくなかれ、最初はジャニーズ事務所だったのです！

１６歳の１９８１年から芸能活動を始め、高校２年の翌年から「フックン」こと布川敏和・「ヤックン」こと薬丸裕英とともに、アイドルグループ「シブがき隊」としてデビューしました。

高校は浦和学院高等学校の１年在学中から、定時制の明治大学付属中野高等学校に編入したそうですが、２年の途中に中退。シブがき隊で芸能活動をがんばっていましたからね。
そんなこともあるってことですよ。

現在はエッセイストとしてご活躍の内田也哉子さんですが、きっかけは本木さんが海外の映画賞を取材する番組に通訳のお仕事で同行していたことが始まりだったとか。

１９９５年に結婚されましたが、プロポーズしたときの彼女は１７歳！
１７歳にプロポーズなんて、年齢よりもずっと大人びた魅力があったんでしょうね。受けた側も情熱的というかなんというか・・まぁ、愛に年齢は関係ないってことです。

ちなみにプロポーズの言葉は
「私には白髪のあなたが想像できるし、そういうあなたが愛おしいと思える気がする。今すぐじゃなくても、いつか結婚という選択肢が現れたとき、私もそこに入れてください」
・・・素敵すぎませんか？女性の皆さん。
ただ言われた側の也哉子さんは、「まだ１０代なのに先が見えるってどういうことなの？」とショックを受け、すぐには結婚には至らず、２年後の１９才の時に結婚する運びになったそうです。

１０月３日の「永い言い訳」試写会では姑でもある女優、樹木希林さんとトークショーを行った本木さん。
取材陣から「不倫」について質問を受けた彼女は、達観した言葉で本木さんをしどろもどろさせました。

「不倫をやってみて。後が大変だからしないじゃなくて、人間的に成熟すればいいの」

うーん、娘さんのご主人に対してなんとも大胆。彼が困惑していると、
「本木さんは後が面倒くさいからしないだけなんでしょ？」とさらなる突っ込みを入れ、苦笑いさせていました。

・・別にいいんじゃないですか？どんな役もこなすけど、プライベートではしっかりカタいっていうのは。というよりここまでダンディな魅力の人に、余計な詮索をするのはナンセンスな気もしますｗ

いくつになっても素敵な本木雅弘さん。
これからも、その一途な目で私たちを魅了してほしいものです！