人事会社『ディスコ』が就活を終えた女子大学生350人に
アンケートを取ったところ、
「選考の際にセクハラと思える対応をされた」という
回答をした就活生がかなりの数になりました。

会社から選ばれる立場という弱い立場につけこんで
就活生にセクハラをする『就活セクハラ』という
事案が近年問題になっています。

「彼氏はいるの？」
「スリーサイズは？」
「この後暇？」

など面接中に性的な嫌がらせを含む質問をしてきたり
面接後自分の立場を利用して食事に誘ったり
ホテルに誘ったりすることです。

普通の男女ならすぐさま問題になる行動なのですが、
被害に遭った就活生は
「拒否すると後々の就職活動に支障が出る」と
言い含められている事がかなり多く、泣き寝入りしている
ケースが非常に多いのが問題視されています。

2012年12月、大手マスコミ会社である共同通信社の
就職説明会にやって来た女子大生へ
当時会社の人事部長だった今藤悟（当時51歳）さんが
「作文の添削をしてあげる」と声をかけ、
すぐ近くにあるホテルの一室へ女子大生を
連れ込んで体の関係を求めてきた。

この件はすぐに女子大生が会社に抗議したため
未遂に終わっている。

驚く事に共同通信社はセクハラを受けた
女子大生の抗議を5か月以上無視し続けていた。

週刊誌や社内の労働組合から事件を大きく
取り上げられてからようやく当事者である元人事部長を
懲戒解雇にしたのである。

2016年3月、トヨタの大手自動車部品メーカー
アイシンAWの採用試験を受けた女子大生へ
トヨタ幹部の豊田理彰さんが
連日LINEや電話を繰り返し、採用を盾に男女の関係を
迫る就活セクハラが行われた。

連絡がきたのは女性が筆記試験を受けた後から。

「本来入社合格ラインに達していなかったが、
　私の一言で受からせた。自分と体の関係を持つなら
　自分の親戚という事にして絶対に受からせてあげる」
と言って男女の関係を迫っている。

画像のLINEは女子大生が関係を拒否した後のもの。
この後この女子大生は最終面接不採用通知を貰っている。

9月1日の最終面接を前にした8月30日。
女子大生が肉体関係を断る事がほぼ確定した事への
嫌がらせか彼女の実家の父親の元へ脅迫文も
届いている。

事態の発覚後アイシンAWは豊田さんを退職させているが、
被害に遭った女子大生は現在会社を相手取って
裁判を起こしている。

注目の裁判は6月から。
裁判結果によってはこれからの就活環境が
大きく変わるかもしれません。

就職をエサにセクハラを行う会社の人間と
出会ってしまったらまずははっきり拒否しましょう。
要求を聞いたところで入社などさせてはもらえません。

また、証拠をしっかりと残すようにして情報を
拡散する事で次の被害も防ぎ、セクハラ魔に最も
効果的な打撃を与えることが出来ます。

厳しい就職戦線を生き抜いて理想の職場に
就職していきたいものですね。