最近ではあまり聞かれない「ヘヴィメタル」ですが、未だにファン層が厚いのもまた事実。ほかの音楽にはない激しく歪んだギターサウンド」や「とてつもなくテンポの速いリズム」、またそれらからくる「独特のシャウトの効いたボーカル」などそのどれもが高い技術の上に成り立つ音楽です。
　毛嫌いされがちで食わず嫌い(もとい、聴かず嫌い)の多いジャンルではありますが、一度はまってしまうと抜け出せなくなります。
　そんな「ヘヴィメタバンド」の中でも日本を代表するバンドをいくつかご紹介します。

　「日本のバンドでヘヴィメタルを語るなら、LOUDNESSが出てこないのはおかしい」というくらい実績も実力もすごいバンドです。
　日本のみならず世界中に熱いファンを持っており、80年代中盤に海外進出しアルバムがビルボードでTOP100に入ったり、モトリー・クルーの前座ではあるものの、日本人アーティストとして初めて、「マディソン・スクエア・ガーデン（MSG）」のステージに立つという快挙も成し遂げました。

　「日本1のギタリストは誰なのか？」という議論で必ずと言っていいほど出てくるのが、LOUDNESSのギタリスト「高崎晃」です。
　早弾きやタッピングなどの演奏技術の高さもずば抜けており、日本人ギタリストの多くが高崎晃のコピーをしたと言われるくらいすごいギタリストです。
　また、高崎晃のギターを作るためにたち上げられたギターブランド(Killer Guitars)があるというのも面白い話です。

1999年に「地球征服が完了した」として当初の公約通り解散したヘヴィメタルバンドです。「お茶の間にヘヴィメタルを広めたバンド」として賞賛されたりもしています。
　今や「デーモン閣下」といえば相撲の解説者やコメンテーターとしての活動の方が有名かもしれませんが、元は聖飢魔Ⅱのリーダーでありものすごい歌唱力を持った悪魔です。

　聖飢魔Ⅱが地球デビューした大教典(アルバムのようなもの)「悪魔が来りてヘヴィメタる」はヘヴィメタル専門雑誌「BURN!」のレコードプレビューにて、「史上初の0点」を記録します。
　当時は、「色物」や「コミックバンド」といった評価の方が強く、編集者がヘヴィメタルを愛するがゆえの0点ということですが、人間的には「最悪」な評価も悪魔的には褒め言葉だったのでしょう。テレビやバラエティに引っ張りだことなり、結果として聖飢魔Ⅱはお茶の間にヘヴィメタルを浸透させ、人間界を征服することに成功します。

　既に解散しているというのは先述のとおりですが、その後も信者(いわゆるファン)は増え続け、何度か「期間限定再集結」という形でツアーを行いました。
　それもその筈、ギターもドラムもベースもボーカルも卓越した演奏力を持っています。
また、生み出される曲や歌詞にも時代を先取りしたセンスを感じざるを得ません。
まさに「悪魔の所業」です。

メロディアスでスピード感のある曲が特徴的なバンド「GALNERYUS」は、結成が2001年、デビューが2003年とヘヴィメタバンドの中では比較的最近のバンドです。頻繁に音楽雑誌に取り上げられるなど今のヘヴィメタル業界を牽引するバンドと言えます。
　メンバーそれぞれの演奏力も高く評価されており、バンド活動の他にも楽器セミナーや公式からのYouTube配信動画を通して国内外のバンドマンや音楽ファンからの支持を集めています。

　GALNERYUSの中心にいるのはギターのSyuです。彼は小学生の頃にバイオリンを習っており、GALNERYUSのほとんどの曲を作曲しています。
　「ANGEL OF SALVATION」や「THE FLAG OF REINCARNATION」といった曲に見られるクラシック音楽の名曲のフレーズをギターソロに取り入れるなど、一般的にヘヴィメタルとして知られる「スラッシュメタル」とはかけ離れた雰囲気の楽曲がGALNERYUSの持ち味の1つです。

　ジャパニーズヘヴィメタル、ヴィジュアル系の先駆けと言えるバンドで、「X JAPAN」や「D'ERLANGER」等数多くのバンドに影響を与えました。
　

1977年に結成された44MAGNUMは、1983年にメジャーデビューしその後絶大な人気を得ますが、1988年にドラムのJOE（宮脇知史 ）が脱退、その翌年1989年4月4日に解散してしまいます。
　しかし、2002年に復活し、現在でも活動中のバンドです。

「SEX MACHINEGUNS」は知らないけど、「みかんのうた」なら知っているという人も少なくないのではないでしょうか？卓越な演奏技術とヘヴィなサウンドから繰り出されるユニークな歌詞で人々を魅了し続けるバンド、それが「SEX MACHINEGUNS」です。バンド名の由来は「Sex Pistolsより凄いバンドを目指す」というところから来ているそうです。

　2010年に「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成された女性アイドルグループで「さくら学院」のクラブ部活動ユニットの一環として発足した「重音部」がこのBABYMETALです。
　可愛らしいルックスとは裏腹に凄まじくヘヴィなサウンドの楽曲が、今世界中を虜にしています。
　それっもそのはず、バックに構えるバンド陣は日本のトッププロだらけ！日本国内に限らず世界中を飛び回りLIVE活動を行っています。

　どうしても抽象的な表現ばかりになってしまいましたが、とにかく多くの人に聴いて欲しい知っていて欲しいバンドを集めてみました。
　これからヘヴィメタルを聞いてみたいという人や、もっと知りたいという人の手助けになればと思います。そしていつかどこかのLIVE会場でお会いしましょう。